【激闘】5 ★ ページ27
“や…や…めろ…離れるのだ…”
そらみろ。今確実にこっちが優勢になってる。
じゃあこのままもっとくっついたら、ひょっとして九尾を退治することが出来るかも…。
「いい加減に離してよ！」
「おわっ！」
さらに抱きつこうとしたら、キレた花山さんに力一杯振りほどかれる。
そのはずみに、俺はよろけて思い切り尻もちをついてしまった。
「痛って〜！」
氷の上ほどではないけど、板間もそれなりに衝撃があるので、痛みをやり過ごすため、その場にうずくまる。
しかもそんな完全に無防備になってしまった俺を、九尾が見逃すはずもなく…。
異様な雄叫びをあげながら、再び勢いをつけて駆けてくる九尾。
そしてあろうことか、再び俺の身体に入ってきてしまった。
「羽生くん！！」
膝をついた体制のまま、花山さんの声を背に受けながら…。あぁ…、またあのざわついた感覚がよみがえったなと絶望する。
「……。」
九尾が消えて、ようやく静まりかえる拝殿。
でもそれを打ち破るように、突然降りだした雨の音が俺たちを包んでゆく。
「もうちょっとだったのに…。」
「お前のせいだろうが…。」
がっかりした花山さんを下から睨みつけながら、それはこっちのセリフだ。と内心毒づく。
せっかく俺が色々考えて、九尾の力を弱めることが出来ていたのに、全部花山さんがぶち壊したのだ。
言いたいことは山ほどある。
あるけど、でも今はまずこの場で起こったことを整理するのが先だ。
自分のこと。それに、晴明と呼ばれた花山さんのこと。
九尾は俺の中に引きこもってしまったが、幸い今は大人しくしている。
あれだけ派手に動き回った後だし、しばらく出て来ないだろう。いや、出て来ないでくれ。
疲れた…。
吐くほどスケートを練習してる方が、まだましだと思った。
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鹿(プロフ) - 雪菜さん» ありがとうございます！面白いと言っていただけて嬉しいです。怖い話は苦手です＾＾；今回は心霊とは違うのですが、和風っぽくしたいなと思ってます！＾＾ (2019年6月17日 16時) (
レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
雪菜(プロフ) - おはようございます、新しい話も面白いです！私は昔から心霊とかそういった話が好きです。本当にあった怖い話という ものがあります。そのなかでも山本まゆりさんの恐怖進行刑（ショックリポート）です面白いので読んで見てください (2019年6月16日 9時) (レス) id: 67e9c24f43 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - 心菜さん» 毒ガスが噴き出ているところでしょうか＾＾調べているときに見たような。あまり九尾ネタが広がらなかったらごめんなさい！今回は短めのお話にしようかなーと、更新早めを目指してます！ (2019年6月15日 18時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
心菜(プロフ) - 新作！ありがとうございます。栃木県の那須塩原市に殺傷石と言う所があって、九尾の狐伝説があります。宜しければご参考まで。また楽しみに読ませて頂きます。 (2019年6月14日 21時) (レス) id: 15da2c977a (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» 私も調べてみたら、晴明と繋がっていることがわかって、これなら書けるかなーと＾＾神事とかはもう適当でねつ造ばかりなので、突っ込まないでくださいね〜！ (2019年6月14日 16時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鹿
| 作成日時：2019年6月10日 16時
