【困惑】1 ☆ ページ1
☆主人公サイド
ずーっと昔のこと。
ここ日本には、平安時代、安倍晴明が美女にとり憑いた九尾の狐を退治したという言い伝えがある。
そして命からがら逃げた狐は、ここ東北の地で今現在も、密かに身を潜めているというのだが…。
「こーんな夢物語みたいな話、ありえないよ。」
「ちょっと。読んであげてるんだから、ちゃんと黙って聞きなさい。」
「はぁーい…。」
私は今、年の離れた妹まどかに、ここ東北地方の逸話に関する本を読み聞かせている。
１５才も年下なので、もう気持ち的にはお母さんかも。でも妹の存在は幾つになってもかわいいものだ。
そんな私は、今年２４才になる歴とした社会人…と言いたい所だけど、実は実家の神社で巫女として働いており、家が就職先みたいになっている。
一応神職としてのきちんとした資格は持っているので、アルバイトさんとはちょっと違うとだけ言っておこう。
「身を潜めた狐は…」
「まどかー、スケートの羽生くんが出てるわよー。」
「え、ほんとに？！今いくー！！」
物語を読み進めようとしたら、一階のリビングから妹を呼ぶ声がした。
この弾んだ声の主は、私たち二人のお母さんだ。
呼ばれた瞬間、まどかは私を無視し、さっさと階段を下りて一階へ行ってしまった。
「あきれた…。」
読みかけの本をぱたんと閉じて本棚へ戻す。
せっかくリクエストにお応えして妖怪大全集を読んであげてたのに、もう頼まれても読んであげないぞ、と今度は自分が読む用に、違うジャンルの本を取り出す。
そして数ページ、ぺらぺらとめくっていると…。
「わーっ！！」
階下から二人の叫び声が聞こえて、何事かと本を持ったまま階段の踊り場へ出る。
何やら緊迫した様子だ。
こんなシチュエーション、何にでも首を突っ込みたくなるＢ型の私が放っておくわけがない。
私は本を投げ捨てて、急いでリビングへと向かった。
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鹿(プロフ) - 雪菜さん» ありがとうございます！面白いと言っていただけて嬉しいです。怖い話は苦手です＾＾；今回は心霊とは違うのですが、和風っぽくしたいなと思ってます！＾＾ (2019年6月17日 16時) (
レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
雪菜(プロフ) - おはようございます、新しい話も面白いです！私は昔から心霊とかそういった話が好きです。本当にあった怖い話という ものがあります。そのなかでも山本まゆりさんの恐怖進行刑（ショックリポート）です面白いので読んで見てください (2019年6月16日 9時) (レス) id: 67e9c24f43 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - 心菜さん» 毒ガスが噴き出ているところでしょうか＾＾調べているときに見たような。あまり九尾ネタが広がらなかったらごめんなさい！今回は短めのお話にしようかなーと、更新早めを目指してます！ (2019年6月15日 18時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
心菜(プロフ) - 新作！ありがとうございます。栃木県の那須塩原市に殺傷石と言う所があって、九尾の狐伝説があります。宜しければご参考まで。また楽しみに読ませて頂きます。 (2019年6月14日 21時) (レス) id: 15da2c977a (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» 私も調べてみたら、晴明と繋がっていることがわかって、これなら書けるかなーと＾＾神事とかはもう適当でねつ造ばかりなので、突っ込まないでくださいね〜！ (2019年6月14日 16時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鹿
| 作成日時：2019年6月10日 16時
