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【ショート】11 ☆ ページ24

「こっち来てから環境も変わって大変だっただろうに、よく調整したよね。えらいえらい。」

「ショート三位ですよ?益々明日のフリーが楽しみですね!」

佳菜子さまが拍手をしている側で、私はもう一度頭の中で順位を整理する。

ゆづ王子、ハビエルさん、昌磨さま。
横一線の結果は、誰が優勝してもおかしくない。

「A、興奮しすぎだよ〜。そんなんじゃ本当に生まれちゃうよ?」

「だって明日優勝が決まるんですよ?それにゆづ王子のフリーの衣装はすごいんですから。この目で見届けるまでは絶対に生みません。」

オリジンの衣装を着て、漆黒の羽をまとった王子さまなんて、この世にある美しい宝石を全て並べても叶うものはないのだ。

「あはは!いつからそんなにスケート好きになったの?」

「ゆづ王子のスケートを見てからに決まってます。」

きっと王子さまでなきゃここまでスケートを好きにならなかったし、関わりたいとも思わなかっただろう。
それほどまでに、知れば知るほどゆづ王子の全てが愛しくなる。

「なんだか最近A、たくましくなったね。」

「そうですか?」

「うん。母は強し!って感じ。」

佳菜子さまが腕をぐっと上げて言う。
強し…。ということは、私の目指す強い母になれているということかな。
だとしたら、それはきっと佳菜子さまのお陰でもある。

「日々正室さまを見習ってますので。」

「げっ、そうなの?!やだも〜。」

両手を頬にあてて、照れておられるのか、益々笑顔になる佳菜子さま。

でもこれは決してお世辞ではない。
真面目なだけでは王族など勤まらないし、佳菜子さまのように一息つける存在が側にいるというのは、とても心強いのだ。

ゆづ王子も、大事なことを決めるときは必ず佳菜子さまを頼っていることを私は知っている。

だから今、三人の関係はとても上手くいっている気がする。

「Aがゆづの側室になってくれて良かったよ。」

「いいえ。佳菜子さまこそご正室で良かったです。」

二人で顔を見合わせて笑ってしまった。






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【会いたくて】1 ★→←【ショート】10 ☆



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鹿(プロフ) - みなみさん» みなさんの、早く次をっていうオーラがすごくて、恐縮です^^;こうやって一生書いてそうですが、本人の結婚までかなあ〜。一気にモチベーション下がりそうですし、妄想できないような気もしますね。いよいよ明日から幕張!ニュース楽しみ!! (2019年5月23日 16時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - 追伸。クワドアクセル、GOE+5、見たいなあ。 (2019年5月22日 23時) (レス) id: 42f93678ff (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - いよいよ皇子が生まれるんですね。現実から離れた設定のお話し、とても楽しかったです。なんて、終わりが見えてきたって、寂しいですが、早くも次の作品を楽しみに待ってますね。 (2019年5月22日 23時) (レス) id: 42f93678ff (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - 雪菜さん» どうやらお帰りになった模様^^幕張楽しんでくださいね!お話も頑張ります〜。感想うれしいです^^ (2019年5月22日 17時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
雪菜(プロフ) - ありがとうございます!参考させていただきます。あとちょっとで始まります。楽しみです。小説の方も主人公ちゃんの陣痛が始まり産まれますね早く続きが読みたくなります!(^o^) (2019年5月22日 0時) (レス) id: 67e9c24f43 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鹿 | 作成日時:2019年4月26日 20時

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