【30分】3 ☆ ページ33
「うん、うん。じゃあよろしくね。」
通信が終わったのかフェイさんが、はぁ…。とため息をついて、残りのアイスクリームを食べ始める。
「あの、どうかしたんですか?」
「なんか昌磨くんのことで頼みたいことがあるから来てって言われたんだけど、そっちが来てってお願いしたの。」
……。
王子さまの頼みを断って、来させるんだ。
すごい…私だったらそんなこと絶対に言えない。
「ではこれから来られるんですか?」
「うん、来てくれるって。」
ゆづ優しいから。とフェイさんが笑顔で言う側で、早々にアイスクリームを食べ終えたニジンスキーさんが…。
“甘いな…”
と、あきれたようにため息をついた。
「誰に対してもお優しいのがゆづ王子です。」
“王子たるもの常に周りを怯えさせ支配せねばならない…”
「そんなことしてたら国民を敵にまわしますよ。」
人間は繊細な生き物なんです。と、たまには言い返してみる。
“つまらない種族だ…”
「……。」
今はそんなつまらない人間のしもべになんだよ?君は。…とはさすがに言えなかった。
数分後。
あー、いたいた!と、ゆづ王子が息を切らして温室へやってきたので、笑顔で出迎える。
朝の寝癖が直ってないけど、動く度にぴょこっと跳ねてかわいい。
「あ、Aとニジンスキーもいたんだ。」
「はい。私はここで本を読もうかと思って。」
お邪魔だったかな?と思うより前に、ゆづ王子が微笑みながら頭を撫でてくれたので、ここにいてもいいんだなと判断する。
「ゆづ、頼みってなんなの?」
「あぁ、人間の姿になってんならこのまま話すわ。フェイ、悪いんだけどすぐに昌磨の所へ行ってくれない?」
「え、眠りの国?」
立ったまま慌てて早口でおっしゃるので、ひょっとして緊急なのだろうかと不安に思っていると、この場に四人しかいないのにもかかわらず、ゆづ王子が顔を寄せるように近付いた。
「昌磨、軟禁されてるみたいなんだよ。」
「え!」
そう真面目な表情で告げられて、一気に場の空気が変わる。
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鹿(プロフ) - 心菜さん» お話しに触れていただいていありがとうございます!ちょこちょこ休憩的な話を挟んでしまうがゆえに、とても長くなってしまうという…。次移行なので、またよろしくお願いします!!私は神戸インだよ!! (2019年4月23日 18時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» もうトロントへ帰ってそうですね^^でも乙女だったなあ〜。いろいろ乙女だった。今度はいつ会えるのでしょうか。ショーには出てくれるのでしょうか!あ〜仙台行きたい! (2019年4月23日 18時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
心菜(プロフ) - 王女ちゃん1人でのお参りでも、国民の皆さんに喜んで貰えて良かった(^-^)色々応募しても何にも当たらない私ですが、1日乗車券は御用意頂けました。そしてFaoi幕張土日参加です (2019年4月22日 20時) (レス) id: 15da2c977a (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - ニュースで笑顔が見られましたね。束の間の実家滞在になるのかな。帰国している間にいろんなお仕事が詰まってそうですもんね。とりあえず、いい表情だったなと思いました。ここのところ情報チェックする余裕があまりなく、乗り遅れています。ゆづが元気ならそれでよし。 (2019年4月20日 23時) (レス) id: 42f93678ff (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» そんなに壮大な話にはならないんですけどね。ちょっと昌磨さんの話を書きたかっただけなのに、変な方向にいってしまって^^;これが終わったら試合です!ご本人はもう仙台についたかなー?! (2019年4月18日 17時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鹿 | 作成日時:2019年3月18日 19時