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【魔女との再会】2 ★ ページ8

「佳菜、もうこっから戦いは始まってんの。隙を見せてみろ。あっという間にいちゃもんつけられて正座だから。」

強い気持ちをもってなきゃ前回の二の舞になる。

「すごい思い込みだねー。あれはゆづがペットのトカゲをかわいくないって言ったからなのに。」

「仕方ないだろ。」

悪いけどトカゲをかわいいと思う神経が信じられないんだから。

「でも魔女さん、早く会ってみたい…。」

何も知らないAもまたマイペースな発言をするのだが、出来れば一生会わせたくなかったのが本音だ。

魔女は勘がいいから絶対に側室をもらった経緯を分かってるはず。
そして俺は、これから確実に…からかわれる。

さて。まず屋敷の入り口である大きな扉の前にたどり着いたら、勝手に扉が開いた。
この、どこからか見られているような感覚も苦手なんだよな〜…。

「わぁ、素敵…。」

俺を先頭に屋敷内へ足を踏み入れると、不意にAが中の内装に興味を示した。
でも、それさえも何かトラップが仕掛けられて危険なんじゃないかと気が気じゃない俺は、やんわりとAをたしなめる。

「壁の装飾には触れない方がいいよ。なんか出てくるから。」

「えっ!」

慌てて手を引っ込めた。…よし、それでいい。

蝶の後を付いていくように階段を登り始めると、今度は佳菜が、ふふふ。と意味深な笑いをしたので、なんとなく足を止める。

「その笑い、まじできもいからやめて。」

何かに取り憑かれたのかと思うじゃないか。と後ろを向いて注意する。

「いやさぁ、この階段が突然滑り台みたいにつるつるになったら、喜劇の舞台みたいで面白いだろうな〜って思ったの。」

そう言いながら佳菜が強めに足を踏みしめる。

「そんなん言うな!あの人の耳に入ったら本当にそうなるだろ。」

どこで聞き耳をたてているのか分からないのに、無責任なことは言わないでくれ!と内心ひやひやしつつさらに屋敷内を進むと、天井の高い大きな部屋に通される。

ここで正座されられたんだよなぁ…と苦い思い出を懐かしく思いながら四人で扉をくぐると、上座にある立派な椅子に、一人の女性が座っているのが見えた。
東の魔女だ。

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鹿(プロフ) - suzuranさん» 最近お話がぽんぽん進んでしまうので、ゆっくり更新したいのですが、ここで止めると怒られそうで、いつもついつい更新してしまいます^^;書きたいことがはっきりしている時はたくさん進むんですが、一区切りついてしまうと難しいですね。 (2019年1月2日 20時) (レス) id: 73ad5e2308 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - るりさん» 誰もが羽生さんの幸せを願ってる^^それはまだ結婚とかではないのかもしれないけど、いつかは結婚して欲しいなあ〜と思いながら日々書いています。主人公との再会はもう少しあと…かなあ? (2019年1月2日 20時) (レス) id: 73ad5e2308 (このIDを非表示/違反報告)
suzuran(プロフ) - あけましておめでとうございます! たくさんの更新ありがとうございます(^^) ゆっくり気長に4A待ちましょう! 予想の斜め上を行くお方ですから、今年もたくさん驚かされるんだろうなぁ。 (2019年1月2日 8時) (レス) id: 4f2407ab74 (このIDを非表示/違反報告)
るり(プロフ) - あけおめです!魔王に乗っ取られなく一安心。王子と主人公ちゃん再会できてないんですもんね。早く安心できるといいなぁ。更新早くて嬉しいです。寝る前に読むのが楽しみです(^^)/今年も羽生さんにとって幸せになる年になることを願います! (2019年1月1日 22時) (レス) id: 9a360f115b (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» 昨年はたくさんのコメントありがとうございました!とても励みになりました。最近オリジン脳になってて、もうアニメキャラのようになっています^^;このお話が終わったら…どうしようかな〜〜 (2019年1月1日 15時) (レス) id: 73ad5e2308 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鹿 | 作成日時:2018年12月6日 17時

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