【密会】5 ★ ページ5
「専門は…何かな。」
「内科です。」
勿論こんなこと今は関係ないのだけど、いきなりにがうり草をくれだなんて、そんな欲をむき出しにした話し合いは一番やってはいけないことだ。
「そっか。…こっちでの暮らしはどう？寒いからびっくりしたんじゃない？」
あくまでも和やかに話を進めるには、まず普段の生活について聞くのがいいかなと思い、氷の国の印象を尋ねると、ネイサンが少し苦笑いした。
「寒さは全くの想定範囲外でした。でも、平和な国でとても住みやすい。」
良い部分もちゃんと教えてくれて、たとえそれが社交辞令だったとしても心がなごむ。
「それは嬉しい。実は僕の側室も太陽の国出身なんだよね。」
そしてここで初めて共通の話題をぶっ込む。
「あぁ、Aさまですね！まさか氷の国の王子さまとご結婚とは…。」
驚きました。と再び彼の表情が柔らかくなる。
よし、良い流れだ。
「太陽の国で妻は、どんな感じだった？」
「それはもう誰にでもお優しくて。王族の中でも断トツに人気でしたから、遠いこの国へ輿入れされて皆悲しんでいるのではと…いえ、これは失言ですね。」
すみません。と謝られる。
「いや、かまわない。」
へぇ…こんなん聞いたら、太陽の国民がみんな高志郎みたく俺を恨んでるみたいに思えてくるじゃないか。
Aを妻として迎えたことで、俺の向こうでの評判が最悪とかまじ勘弁して欲しいわ。
でもやっぱりAは母国でも慕われてたんだな。
そんな優しい女の子を見つけてきた大臣に心の中で感謝していると、ついにネイサンから核心に触れてきた。
「所で、私がここに呼ばれた理由はなんですか。」
「あぁ…。」
さすがに関係ない話ばかりで不信に思われたか。
でも場の雰囲気も和んだし、そろそろにがうり草の事を話すには良い頃合いだ。
俺は膝に手を置き、少し上目遣いに真っ直ぐにネイサンを見つめた。
「ネイサン、単刀直入に聞くけど、太陽の国にしかないっていう、にがうり草を持っていないだろうか。」
「……。」
「実は手に入らなくて困っている。」
ネイサンの漆黒の瞳が揺れる。
そして、何も語らないことが俺を確信へと導いてゆく。
「……。」
「持ってる、よね。」
追い詰めるような言い方に少し落ち着きがなくなったネイサンが、イエスともノーとも言わず、視線を泳がせながら髪をかきあげる。
「まさかそんな用件とは…。」
目の前の彼は笑っているようにも見えるが、果たして…。
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鹿(プロフ) - みなみさん» 日本にいるだけで幸せです＾＾でもトロントへ帰った方がいい気もしますよね〜。もうすぐ誕生日ですが、こんなにも他人の誕生日を祝いたいと思ったのは初めてです(笑)きっと今頃ゲームとかしてるんでしょうね。羽生さんもおたく活動すればいい！ (2018年11月30日 17時) (
レス) id: 73ad5e2308 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - トロントでゆっくりリハビリとトレーニング、それから大学の勉強もしたらいいと思います。そろそろ卒業できるかしら？今回のお話、幸せいっぱいでほっこりしました。 (2018年11月29日 23時) (レス) id: 42f93678ff (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - るりさん» トロントのがゆっくりできそうですけどね＾＾なんか無理して全日本出そうな気もしますし、もういいじゃない。来季もプログラム持ち越したら！くらいの勢いでいいんですけどね〜。本人ももっとデレて！！ (2018年11月23日 23時) (レス) id: 73ad5e2308 (このIDを非表示/違反報告)
るり(プロフ) - 治療にどのくらいかかるか分かりませんが、しばし日本でゆっくり休んでもらいたいです！ワールド照準でいいなぁ。全日本はなんか怖いです(ﾟωﾟ) ゆづ王子と王女は春満開ですね！デレな王子もいいですね。 (2018年11月22日 22時) (レス) id: b065025f51 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - 心菜さん» もしそうなら嬉しいです＾＾まだまだ表現がたらなくてうまく書けませんが、少しでも伝わったのなら嬉しいです。最近、ロシアと羽生さんの関係がだんだん見えてきました。もう少し、見せてほしいです＾＾ (2018年11月19日 16時) (レス) id: 73ad5e2308 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鹿
| 作成日時：2018年11月2日 18時
