【コラボ】8 ★ ページ8
…つか、打ち合わせの流れがちょう早い。
それと同時に、これがプロの仕事かと、唸りたくなるほどに楽しい。
「百聞は一見にしかずだからさ、弾いてみてよ。」
一度通してみれば大体の感じが掴めるんじゃないかと思いつつピアノの方を確認をすると、職人さんが最終チェックに入っていた。
打ち合わせの最中ずっと、ポーンポーンと単音が鳴っていたのに、今はコードや鍵盤全部を使ってダイナミックなフレーズを弾いている。
「うん。じゃあこの構成でとりあえず弾きますねー。」
メモを持って颯爽とピアノへ向かうカオリさんの後に続いて、自分もリンクに入る。
身体を慣らしながら、何回かジャンプを跳んでいる間に調律も完全に終わったようで、ピアノにはカオリさんがスタンバっていた。
「じゃ頭からお願いしまーす。」
手をあげてシュッとリンク中央にとどまると、優しいアルペジオが響き渡る。
昨日からずっと楽しみにしていた時間が始まった。
すっと顔をあげてから小さくターンして、上半身を徐々に大きく動かして滑ってゆく。
イントロはだいたい３０秒。
そしてここからいきなりサビのフレーズなのだが…。
「ストーップ！ちょっとたんま！」
そのタイミングが合わなくて演奏を止める。
「なんですかぁ？」
開始すぐ演奏を止めたことにカオリさんが怪訝な顔をする。
「そこそんなにためなくていいよ。」
まだ曲が始まったばかりだというのに、大サビのようにもったいつけたら後が困る。
「じゃあさらっと進む感じですね。」
「そうね。じゃもっかい頭から。」
またすぐに始まる曲。
今度はさっきほどしつこくなく、わりとあっさり一回目のサビに突入した。
思った通りさっきよりいい感じだ。そのために振りだって抑え気味にしてるんだから、演奏もそれに合わせなきゃ。
そしてサビが終わる少し前に、やっと一つ目のジャンプである３ループを跳ぶのだが…。
「待って待って！」
着氷がずれてまた曲を止めた。
「またですかぁ？！」
「ここで着氷してからの流れを作りたいから、何か流れるフレーズ入れられる？」
少し漠然とした言い方になるけど、ピアノは専門外だから用語などの表現はよく知らない。
これで通じたかなと思いつつ待っている間、カオリさんが音域の広がりを感じさせるフレーズを幾つか弾いてくれた。
「このコードやったら…こんな感じかな。」
一気に駆け上がった音が少し降りてきて、最後に小完結の和音が鳴る。
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鹿(プロフ) - あおさん» 表記の問題ですね。おそらく日本語にしたらどっちでもよさそうですが、そこはあまりこだわってませんでした笑 (2019年1月8日 17時) (
レス) id: 73ad5e2308 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - あおさん» うちはだいたいアップライトだから１時間くらいで書いてしまいましたがグランドはその分時間がかかるんですかねー。＾＾きっとそうなんでしょうね〜。こだわりはあったほうがいいですね！ (2019年1月8日 17時) (レス) id: 73ad5e2308 (このIDを非表示/違反報告)
あお - て、33ページとかの、チゴイネルワイゼンじゃなくて、ツィゴイネルワイゼンでは？？ (2019年1月8日 9時) (レス) id: 9b31bd131c (このIDを非表示/違反報告)
あお - 家にあるグランドピアノ四時間もかけて調律していただいているのですが(笑)こだわりが強すぎ？(笑)（5ページ目をみての感想(笑)） (2019年1月8日 8時) (レス) id: 9b31bd131c (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - 心菜さん» ラブラブ期間中です＾＾なんかファンタジーっていくらでも話が続きます。ちょっとありえないこと書けるし。楽しいな〜って思います。明日はもうスケートが楽しみすぎて、音楽祭どころではない！！ (2018年11月2日 13時) (レス) id: 73ad5e2308 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鹿
| 作成日時：2018年9月24日 10時
