【イチゴ】9 ★ ページ35
「それはここだけの話にしておきましょうね。」
「はーい。」
Aにやんわりと諭されつつも、幸せなのにはかわりないから、今のままでいっかなとここは結論付けて。
…ま、考えてみればAと結婚してだいぶ気持ち的に落ち着いたかも。
前は本当に仕事とスケートしかしてなかったもんな。
そんなことを考えていると、佳菜がぴっと背筋を正して、少し真面目な顔になった。
「今日だから言うけど。ゆづにはいっつも好きなことさせてもらって、本当は感謝してるんだよ？」
「…佳菜？」
いつになく真剣な面持ちで見つめられて若干戸惑いながら、なんとなく自分もつられて姿勢を正す。
「スケート教室だって、ゆづがいてくれなきゃ実現出来なかったし。」
「……。」
「色々ありがとうね。」
ぺこっと頭を下げられて、なんだかこっちが照れる展開になってしまった。
つか、感謝ってまじか…。
普段滅多に言わないことを言われたので、お互い少し気まずくなってしまった。
「いいよ、それくらい。」
それを紛らすためにハーブティーを一口飲む。
妻の願いを叶えるのは夫の役目だし、それは正室も側室も同じだから。
「佳菜子さま。実はゆづ王子、スケート教室に参加したくてうずうずしてたんです。」
「わ、A？！」
不意にAからの発言に、ティーカップを置く手元が狂ってガチャンと音をたててしまった。
…よかった、こぼれてはない。
「そうなの？まぁそうだろうねー。」
うんうんとうなずきながら、なんだかさっきとはうってかわって佳菜が得意気になる。
「違う。あれだ、女の子が泣き出したから仕方なくだな…。」
「本当にゆづは人気だよねー。現れたとたん親が色めき立ったもん。」
こんな頑固でわがままな男のどこがいいんだろう…。と腕を組みながらいつのも失礼な発言が出る。
「それはお前の勝手な言いぶんだ。」
「みんな本当のゆづを知らないから〜。」
こいつ…。
「でもそこから女の子が立ち直ってくれてよかったじゃないですか。」
何か言い返してやろうと思っていたら、Aがフォローしてくれた。
「それはそうだけどね。ま、デモンストレーションくらいなら毎回やらせてあげてもいいかな。」
「なんだよその上から目線。」
「へへ。」
やるならやるで曲選びから衣装まで、本気で準備するぞ。
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鹿(プロフ) - あおさん» 表記の問題ですね。おそらく日本語にしたらどっちでもよさそうですが、そこはあまりこだわってませんでした笑 (2019年1月8日 17時) (
レス) id: 73ad5e2308 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - あおさん» うちはだいたいアップライトだから１時間くらいで書いてしまいましたがグランドはその分時間がかかるんですかねー。＾＾きっとそうなんでしょうね〜。こだわりはあったほうがいいですね！ (2019年1月8日 17時) (レス) id: 73ad5e2308 (このIDを非表示/違反報告)
あお - て、33ページとかの、チゴイネルワイゼンじゃなくて、ツィゴイネルワイゼンでは？？ (2019年1月8日 9時) (レス) id: 9b31bd131c (このIDを非表示/違反報告)
あお - 家にあるグランドピアノ四時間もかけて調律していただいているのですが(笑)こだわりが強すぎ？(笑)（5ページ目をみての感想(笑)） (2019年1月8日 8時) (レス) id: 9b31bd131c (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - 心菜さん» ラブラブ期間中です＾＾なんかファンタジーっていくらでも話が続きます。ちょっとありえないこと書けるし。楽しいな〜って思います。明日はもうスケートが楽しみすぎて、音楽祭どころではない！！ (2018年11月2日 13時) (レス) id: 73ad5e2308 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鹿
| 作成日時：2018年9月24日 10時
