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【白狐】1 ☆ ページ16

☆主人公サイド

朝、寒いながらもいつも通りの時間に目覚めた私はなんとなく窓の外を眺めていた。

一応最上階だし、景色は良いかな?と思いつつ期待を込めてはみたものの…。

「なんにもない…。」

只ひたすらにずーっと雪原が続いているだけの光景。それでも何かないかなと、辺りをくまなく見ていると…。

「あ、狐さん!」

今ぴょんと跳ねた。
しかも雪と同じ真っ白の狐だったような…。

珍しい…でもこの辺じゃ普通にいる種類なのかな。
朝ごはんを探してるのだろうか。

こんな雪しかない場所じゃ大変だろうなと思って見ていたら、あっという間にその白い狐は何処かへ行ってしまった。

なぁんだ、つまんないな。
他にもいないかなーときょろきょろしていると、一羽の鷹が大空に円を描いて飛んでいた。
その動きを眺めていると、不意にフェイさんを思い出す。

そうだ…。夕べこっそりゆづ王子へのお手紙をくくりつけたけど、届けてもらえただろうか。

「もう戻ってきたかな…。」

それよりも、この寒さの中で大丈夫だろうか。
色々心配になった私は、ちょっと様子を見に行ってみようかと、同じ階にある小さな部屋を目指した。





すぐ向かいの扉をそっとのぞいて、天井にフェイさんの姿を探す。
少し部屋は寒いけど、これくらいなら問題なさそうかな。

ちょっと安心していると、朝日の明るさが当たらない少しくぼんだ場所にフェイさんがぶら下がっているのが見えた。
その姿がなんとなくかわいい。

「フェイさん…。」

笑いそうになるのを堪えて小声で名前を呼んでみる。

寝てるかな…。と思ったら、ぷるぷると身震いしたフェイさんがふわっと下へ降りてきてくれた。
やっぱり耳はいいんだ。

人の姿になるのかと思ったけど、そのままの格好でよたよたと床を這い歩いて来る。

そして私の足元まで来ると、ぎぎっと鳴いて右足を出した。

【白狐】2 ☆→←【日が暮れて】6 ★



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鹿(プロフ) - yukiさん» 本当ですか?!うれしいです!!ひとつ、里帰りする話でも書きたいなーと思ったのですが、すんごい長くなりそうで今だ執筆に至っておりません(笑)ファンタジーは設定を気軽に無視できるので、書いてて楽しいです! (2022年1月1日 8時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
yuki(プロフ) - このシリーズが、大好きです。番外編とかあったら読みたいです。 (2021年12月30日 23時) (レス) id: e391a6e98e (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» 私もリアルタイムで見てました\(^o^)/ノーミスしてさらにその上の事をしないと上位にはいけませんね。ジャンプを後半に持ってきたり、繋ぎも大事何だなーと思いました。でもやっぱり羽生さんは別格だ(笑) (2017年12月24日 21時) (レス) id: 5b18a5bb03 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - 女子フリー、みんなの頑張りに涙が滲みました。バンクーバー五輪の代表選考で中野友加里さんとあっこちゃんとの勝負を思い出しました。うう〜、本当に2枠しかないの?辛いですね〜。2位の2枠目は坂本さんが優位かな、とは思います。さっとん、本当におめでとう!! (2017年12月23日 23時) (レス) id: e2f297e7a8 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» 羽生さん。今年の運勢、健康面あまり良くないんですよね。来年頑張って欲しいですね(・∀・)全日本はたぶん…チラ見かな(笑)女子は気になりますね!!狐さんの正体、かなり先になりそう?! (2017年12月21日 16時) (レス) id: 5b18a5bb03 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鹿 | 作成日時:2017年11月18日 0時

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