【日が暮れて】6 ★ ページ15
今は周りに誰もいないので、声をだして話しても問題ないだろうと、普通に会話する。
ただしフェイはコウモリのままだから聞くのみだけど。
“足にくくりつけてるでしょ？早く取ってよ”
「本当だ…。」
はやる気持ちを抑えて、丁寧に折り畳んである紙を破らないよう慎重に外す。
手が震えるのは…寒いからだ、うん。
“返事はすぐ書くの？”
「待て待て、まだ読んでもないのに落ち着けよ。えーっと…拝啓ゆづさん…。」
俺は窓を開けたままにして、手紙を開きながらソファーに座りじっくりと手紙を読むことにする。
少しずつ読み進めると、まだたった半日ほどの出来事だけど、俺の心を満たすのには充分な内容がしたためてあった。
“ちなみに今日は特にトラブルもなかったよ”
「そっか、それは何よりだな〜…お、ジョニーと衣装の話したんだ！」
そういえば来季の衣装の発注まだしてなかったな。
早く曲決めて色々詰めなきゃ。Aにも手伝ってもらわなきゃだめだし。
デザインはジョニーに任せて、Aには刺繍とかラインストーンを付けて欲しいな…。
まぁこれは俺が漠然と思っていることだけど。
“ねぇ、Aちゃん他にはなんて？”
「んー？そりゃお前…ふふ(笑)」
手紙の内容は他愛もないことなのだけど、ちゃんと最後に俺の一番欲しい言葉をくれるから思わず顔がにやけてしまう。
“気持ち悪いゆづ。じゃあ一時間くらい散歩したら戻ってくるからその間に返事書いててよ”
「あぁ、そうだな。」
それだけ言ってまたばさっと城下へ羽ばたいて行ってしまったフェイ。
俺は再び窓を閉めて今度は書斎へ向かう。
さぁ、Aにどんな返事を書こうかな。
歩きながら、もらった手紙を何度も読み返して、これを書いているときのAの顔を想像する。
特に最後の、別れたばかりなのにもう心が募ります…なんて…。
「俺も同じだっつーの。」
持っている手紙をひらひらと踊らせながら、引き出しから紙を一枚取り出して、机に置く。
椅子に座って背筋を正すだけで、妻へ手紙を書くということが神聖な行為のようだ。
そして書き出だしは勿論…。
「愛するAへ…かな。」
ペンを持つ手が自然にそう、なぞる。
俺はにやけそうになる顔を隠そうともせずに、只ひたすらにAへの気持ちを書き綴った。
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鹿(プロフ) - yukiさん» 本当ですか？！うれしいです！！ひとつ、里帰りする話でも書きたいなーと思ったのですが、すんごい長くなりそうで今だ執筆に至っておりません(笑)ファンタジーは設定を気軽に無視できるので、書いてて楽しいです！ (2022年1月1日 8時) (
レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
yuki(プロフ) - このシリーズが、大好きです。番外編とかあったら読みたいです。 (2021年12月30日 23時) (レス) id: e391a6e98e (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» 私もリアルタイムで見てました＼(^o^)／ノーミスしてさらにその上の事をしないと上位にはいけませんね。ジャンプを後半に持ってきたり、繋ぎも大事何だなーと思いました。でもやっぱり羽生さんは別格だ(笑) (2017年12月24日 21時) (レス) id: 5b18a5bb03 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - 女子フリー、みんなの頑張りに涙が滲みました。バンクーバー五輪の代表選考で中野友加里さんとあっこちゃんとの勝負を思い出しました。うう〜、本当に２枠しかないの？辛いですね〜。２位の２枠目は坂本さんが優位かな、とは思います。さっとん、本当におめでとう！！ (2017年12月23日 23時) (レス) id: e2f297e7a8 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» 羽生さん。今年の運勢、健康面あまり良くないんですよね。来年頑張って欲しいですね(・∀・)全日本はたぶん…チラ見かな(笑)女子は気になりますね！！狐さんの正体、かなり先になりそう？！ (2017年12月21日 16時) (レス) id: 5b18a5bb03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鹿
| 作成日時：2017年11月18日 0時
