検索窓
今日:6 hit、昨日:14 hit、合計:144,994 hit

【城下にて】5 ☆ ページ41

「ゆづはパプリカ抜きのトマト多めやな。」

「それ言わないでっ。」

パプリカ抜き?
ゆづ王子が照れながらテーブルに肘をついて頭を抱えている。

「そう言えばノブさんが、ゆづさんはパプリカが苦手って…。」

「そうなの、嫌いじゃないんだけど苦手で…。」

トマトが盗まれた時にそんなことを言ってたっけ。
隠す事もせず、ちょっと小さくなるゆづ王子がかわいい。

「あ、でもこないだ知子ちゃんと来てた男の子なんか、なんも野菜食べへんかったで。」

奥でフライパンを火にかけながらマスターが笑っていると、ゆづ王子が何か思い出したように、手をぱんと叩いた。

「あ、俺昌磨にこの店教えたんだった。」

「あの子大丈夫?っていうくらい偏食やなぁ〜…。添えてる野菜全部知子ちゃんにあげてたわ。」

「昌磨さまは野菜が苦手なのですか?」

「苦手もなにも、テコでも食べないから。」

子供だよね?とゆづ王子があきれたように言う。

「では…野菜嫌いの昌磨さまにここのオーガニックカフェをお薦めしたんですか?」

それは凄く場違いだったのでは?と想像する。

「…ちょっと失敗だったかな。」

「いやいや、それがなかなか良い雰囲気でやな。きゃーきゃー言いながら野菜の押し付け合いと肉の奪い合いをしてたわ。」

「まぁ…。」

知子さん。とても大人しそうに見えたけど、そんな一面もあるんだ。

「けっこう上手くやったんだ…。あ、これが昌磨の言ってた、雨降って地固まるってやつか(笑)」

なるほど。と、ゆづ王子がにこにこしていらっしゃる。

「でもどうしてお二人で食事をすることになったのですか?」

ペアを滑ったから?
それをゆづ王子に尋ねたら面白い答えが返ってきた。

【城下にて】6 ☆→←【城下にて】4 ☆



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (78 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
153人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ど素人ど底辺歌い手のつくよみ(プロフ) - すみません、ページ数も書くべきでした。 …忘れてしまいました、すみません。 (2018年2月27日 18時) (レス) id: e1bb019e02 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - ど素人ど底辺歌い手のつくよみさん» 誤植かな?どこか教えていただけると助かります^^ (2018年2月27日 16時) (レス) id: 73ad5e2308 (このIDを非表示/違反報告)
ど素人ど底辺歌い手のつくよみ(プロフ) - されど名前に、でも、はいりませんよ。 (2018年2月27日 6時) (レス) id: e1bb019e02 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» おめでとうございます!先生かあっこちゃんか、はたまた真央ちゃんか迷ったのですが、年上の感じが出したかったので先生にしました!次は誰が出てくるかなぁ〜(*^_^*) (2017年11月16日 15時) (レス) id: 5b18a5bb03 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - suzuranさん» 今季のエキシビションは何なの!全日本エキシまで待つの?でも出場出来なかったらオリンピックまで幻やでぇ(笑)書くことでロスを癒すテクニックを身に付けはじめています(笑) (2017年11月16日 15時) (レス) id: 5b18a5bb03 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:鹿 | 作成日時:2017年11月3日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。