【トマト】9 ☆ ページ9
「あ、まだうっすら残ってるか。」
「…あ。」
何のことを言ってるのかすぐに理解した私は、咄嗟に首に手をやってそこを隠す。
「あは、かわい。」
「かわいくないです、恥ずかしいです…。」
騎士団の就任式の時、これを見られないようにするためにどれだけ苦労したことか。
思い出して口を尖らせる。
「A、ちょっと上向いてみ？」
するとゆづ王子に顎を持たれて、少し強引に視線を合わされる。
？
なんだろう。と思った瞬間、ゆづ王子のきれいなお顔が近づいてきて…。
「……。」
気付いたらお互いの唇が重なっていた。
そしてゆづ王子によって、密着した身体がさらに壁へと押し付けられる。
ここがお部屋だったら…。きっとこのまま進んじゃいそうなキスに、腰が砕けそうだ。
だけどそれだと非常によろしくないので、ここはほどほどにして唇を離す。
身体がくっついたままだからお互いの体温が触れてあたたかい。
「…会えて嬉しい。」
「ゆづさん？」
あの日、心を通わせて以来、私の喜ぶ言葉をくれるようになったゆづ王子。
今もこうやって幸せな気持ちにさせてくれる。
すると不意にゆづ王子が何かを思い出したような素振りを見せた。
「あ、そうだ。クッキーありがとね。」
美味しかったよ。と昨日お部屋に置いてきたクッキーのお礼を言っていただけてさらに嬉しくなる。
「いえ、たくさん作りましたので。喜んで貰えたのなら良かったです。」
多かったですか？と付け加えると、ゆづ王子が不思議そうな表情をする。
「や、むしろもっと食べたかったかなー。あっという間に無くなっちゃった。」
「え？」
あ、あの量を？？
袋にいっぱい入れて封をしておいたのに…。
ゆづ王子はこう見えてお菓子をたくさん食べるタイプなのだろうか。
「また作ってね。」
「はい…。」
へんなの。
.
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鹿(プロフ) - カヨピさん» かなりゆっくりな展開になりそうですが、山あり谷ありで書いていきますね。知子さんのしゃべり方難しい(；・∀・) (2017年11月6日 16時) (
レス) id: 5b18a5bb03 (このIDを非表示/違反報告)
カヨピ(プロフ) - めっちゃ、」昌磨君と知子ちゃんいいです。ドキドキで、感動して、毎日見ちゃいます (2017年11月4日 11時) (レス) id: ecb81f9aab (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» 海外のスケーターって、話し方がわからないからイメージしにくいです(*^_^*)羽生さんはとても個性のある話し方なので、いいですよね！パトリックはやっぱり羽生さんのライバルだよなぁと思います。また競いあってくれないかなー。 (2017年10月31日 16時) (レス) id: 5b18a5bb03 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - 碧海さん» 何度も読んでくださりありがとうございます！大人な二人はまぁ期待せずに〜(*^_^*)でもここぞというシーンにいれたいですね。今回の主人公は敬語だから、なかなか新鮮味があっていいです。試合の前後は更新迷うんですけどね。 (2017年10月31日 16時) (レス) id: 5b18a5bb03 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - スケカナでパトリックがまさかの台落ち。ゆづがいなくて張り合いがなかったかな。フェイくんって、不思議な雰囲気はありますよね。私の中でスケーターでバンパイア、というと、ミハル・ブレジナがイメージなんですよ。青い瞳と八重歯のせいかな。 (2017年10月30日 23時) (レス) id: e2f297e7a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鹿
| 作成日時：2017年10月14日 21時
