【トマト】5 ★ ページ5
「…だって眠いんだもん。」
「……。」
そしてまた肉を食べる昌磨に俺が呆れているとさっとんが…。
「昌磨くんは人一倍眠くなる体質みたいですね。それってつらいですね。」
「そうなんだよねー。ショーが終わって帰国したらたぶんまた長期的に寝そう。」
眠いから国政どころじゃないって？…なんてぶれないやつだ。
「もうさ、しっかりした奥さんもらった方がいいんじゃない？」
半分冗談で提案してみる。だって一人だと何も出来なさそうだし。
「それだと、眠りの国出身の奥さんじゃ一緒に寝ちゃうからだめだよね。他の国からもらわないと。でも僕何にも出来ない王女さまは好きじゃないんだよね。」
わりと好みははっきりしてるんだ…。
「まぁなー、王族なんて何の苦労もなく生きてるやつも多いからな。」
俺も何度か他国のパーティーとかで会ったことあるけど、自分を着飾ることしか考えてない王女がたくさんいたな。
その点Aに関しては、良く見つけてくれた、と大臣に感謝だ。
「ゆづくんはいいよね。なんか幸せそうだし。」
「ん？まぁな。」
今幸せ絶調期だからそこは否定しない。
「ちょっと羨ましい…。」
いつもはそんなこと一切言わないのに、今日は珍しく昌磨が本音を漏らしている。
ふーん、こんなこともあるんだ…。
「あ、じゃあさ。他国の民間から娶れば？」
俺の何気ない提案に、昌磨が箸をくわえたまま考えだした。
「他国の民間人か…。」
検討してみる。と食事を終えた昌磨に、不意にさっとんが声をかける。
「昌磨くん。ショーのペアプログラム、最終チェックしたいのでリンクへ行きましょう。」
「え、あぁ。うん。」
そうだ。今回はさっとんと昌磨のペアプログラムもあったんだという事を思い出す。
「昌磨、さっとんはうちのエースだからね。ショーでもばっちり決めてね。」
彼女は氷の国の女子スケーターの中で、現在の国内ランク一位だから、絶対に良い演技が見たい。
「プレッシャーかけないでよ。僕はペアとか苦手だから、すごく知子ちゃんに頼ってるのに(笑)」
「そうなの？」
てか会って間もないのに割りと気が合うんだ。
「ではゆづくん、失礼します。」
「うん、頑張って。」
昌磨とさっとんを見送って、俺はトマトの入っていないサラダを口に入れた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 162人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
【オリジナル】ヤンデレオリキャラ反応集【不定期更新】
世界はキミと恋をする�◆斂樵以儡好�リジナル】
【 選考型募集企画 】つまらぬ日々にサヨナラを。【 人狼 】
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鹿(プロフ) - カヨピさん» かなりゆっくりな展開になりそうですが、山あり谷ありで書いていきますね。知子さんのしゃべり方難しい(；・∀・) (2017年11月6日 16時) (
レス) id: 5b18a5bb03 (このIDを非表示/違反報告)
カヨピ(プロフ) - めっちゃ、」昌磨君と知子ちゃんいいです。ドキドキで、感動して、毎日見ちゃいます (2017年11月4日 11時) (レス) id: ecb81f9aab (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» 海外のスケーターって、話し方がわからないからイメージしにくいです(*^_^*)羽生さんはとても個性のある話し方なので、いいですよね！パトリックはやっぱり羽生さんのライバルだよなぁと思います。また競いあってくれないかなー。 (2017年10月31日 16時) (レス) id: 5b18a5bb03 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - 碧海さん» 何度も読んでくださりありがとうございます！大人な二人はまぁ期待せずに〜(*^_^*)でもここぞというシーンにいれたいですね。今回の主人公は敬語だから、なかなか新鮮味があっていいです。試合の前後は更新迷うんですけどね。 (2017年10月31日 16時) (レス) id: 5b18a5bb03 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - スケカナでパトリックがまさかの台落ち。ゆづがいなくて張り合いがなかったかな。フェイくんって、不思議な雰囲気はありますよね。私の中でスケーターでバンパイア、というと、ミハル・ブレジナがイメージなんですよ。青い瞳と八重歯のせいかな。 (2017年10月30日 23時) (レス) id: e2f297e7a8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：鹿
| 作成日時：2017年10月14日 21時
