【追跡！】3 ★ ページ26
★ゆづサイド
控え室でちゃんと涙の跡を綺麗に拭いて、ペアプログラムの白い衣装に着替える。
いつまでもセレモニーの感傷に浸っている場合ではないし、これから俺はメドベデワと滑るために自分のスケートに集中しなきゃならない。
だけどさっきAと一緒に、佳菜へ花束を渡せてよかった。
ちゃんとこのことを自分の中で区切りとして消化できた気がする。
「Aに感謝だな。」
…それにまっちーにも。
花束といい絨毯といい、あんなに色々準備してくれていたなんて。
本来なら俺がすべきことなのに、忙しさにかまけて気が回らなかったのは反省すべき点だ。
よし。佳菜にもAにも、奥さん達にたまには温室の花を持っていこう。
まだまだ冬が続く中で、少しでも色味のあるもので気持ちを穏やかに暮らしてもらった方がいいし。
「ゆづ、よろしくね！頑張りましょ。」
色々考えていると、同じく白の衣装に身を包んだメドベデワに声をかけられる。
今回二人で揃えた衣装は、雪をイメージした少しふわっとした素材で出来ている、言うなれば牡丹雪を散りばめたような物だ。
「うん、勿論。国同士の友好のために頑張ろう。」
ここは決して個人的感情でペアを滑るんじゃないことを強調する。
出会った初日に突然側室になりたいと言った月の国の王女。
到底受け入れられない事だけど、たとえ俺たちがどんな関係であっても、スケートには全力を尽くすのが俺の信念だ。
「Aさま、ちょっとはジェラシー感じてくれないかしら。」
「どうかなー…。」
俺は自分の衣装をチェックしながらAを思う。
てか俺ら今らぶらぶだからな、気にせず普通に見てそうだけど。
係りの者に呼ばれたのでリンクサイドに移動して準備する。
ふとAとノブくんが見ているはずの場所に視線を移すと…。
ん？姿が見えない。いないのかな。
「移動したかな。」
…そうかもしれない。
そうこうしていると、会場が暗くなってお客さんの期待に満ちたざわざわした雰囲気が伝わる。
始まるという緊張感が一気に身体を突き抜けて。
メドベデワと二人、名前をコールされて勢いよくリンクに飛び出したとたんに、みんなの大きな歓声に包まれた。
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鹿(プロフ) - カヨピさん» かなりゆっくりな展開になりそうですが、山あり谷ありで書いていきますね。知子さんのしゃべり方難しい(；・∀・) (2017年11月6日 16時) (
レス) id: 5b18a5bb03 (このIDを非表示/違反報告)
カヨピ(プロフ) - めっちゃ、」昌磨君と知子ちゃんいいです。ドキドキで、感動して、毎日見ちゃいます (2017年11月4日 11時) (レス) id: ecb81f9aab (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» 海外のスケーターって、話し方がわからないからイメージしにくいです(*^_^*)羽生さんはとても個性のある話し方なので、いいですよね！パトリックはやっぱり羽生さんのライバルだよなぁと思います。また競いあってくれないかなー。 (2017年10月31日 16時) (レス) id: 5b18a5bb03 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - 碧海さん» 何度も読んでくださりありがとうございます！大人な二人はまぁ期待せずに〜(*^_^*)でもここぞというシーンにいれたいですね。今回の主人公は敬語だから、なかなか新鮮味があっていいです。試合の前後は更新迷うんですけどね。 (2017年10月31日 16時) (レス) id: 5b18a5bb03 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - スケカナでパトリックがまさかの台落ち。ゆづがいなくて張り合いがなかったかな。フェイくんって、不思議な雰囲気はありますよね。私の中でスケーターでバンパイア、というと、ミハル・ブレジナがイメージなんですよ。青い瞳と八重歯のせいかな。 (2017年10月30日 23時) (レス) id: e2f297e7a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鹿
| 作成日時：2017年10月14日 21時
