【フリー】4 ★ ページ35
★ゆづサイド
フリーの衣装の上から黒い上着を着てリンクに飛び出した。
今から６分間の練習が始まる。
出場者は全部で８人。
俺はショート二位だったので、最後から二番目に演技をする。
アナウンスが選手の名前を読み上げていく中で、ふと王族の観覧室に目をやる。
ガラス張りで囲まれたそこには、両親と佳菜、そしてAがいた。
「今年は昌磨も呼んだんだった…。」
その隣に座る俺より三つ年下の弟みたいな青年。
大会をより開放的にするために、来年から他国からの参加を容認する傍ら、視察を兼ねて来てもらったのだ。
アイツ、最近起きたって聞いたから来ないかと思ってたけど。
間に合ってよかった。
さぁ、余計な雑念は取っ払って試合に集中しよ。
Aに俺のスケート見せてやんなきゃ…。
本当に試合までの間、練習でさえ見に来なかったA。
本番まで見せないって言ったの、半分冗談だったのにな。なんつーか、従順だよな。Aって。
それが良いのか悪いのか微妙だけど、そんなAが可愛くないわけがない。
初めて見る俺の滑りが、完璧なものであるように。
俺はめちゃくちゃ気合いを入れていた。
一度ブライアンの許まで戻って指示を仰ぐ。
上着を脱いだら、また裏返しになったけどそのまま渡す。
「落ち着きなさい。ウォーミングアップのクワドは後、一回だけにして。」
「……。」
無言でうなずいて。
ふとパトリックを見るとちょうどアクセルジャンプを決めた所で、当然それと同時に客席が湧く。
…負けねーし。
俺はブライアンから離れて、助走を付けながら外周を回る。そしていいスピードになってからくるっと後ろ向きになってクワドループを跳んでやった。
綺麗な着氷と共に歓声が上がる。
ふとAの方を見ると…。
一人立ち上がって前のめりに俺を見てる。
その表情…ちょう間抜けだな(笑)
俺はそれを見届けてから再びブライアンの許へ行き、飲み物を飲んでにやけそうになる口元を隠した。
さあ、ここからもっと集中しなきゃ。
絶対優勝して、金メダルを獲る！
回りの雑念を一切遮断して、自分の世界に入っていった。
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solko(プロフ) - 出来たら、二人の話も少し取り入れてくれると嬉しいです。結婚するまでの、ツンデレ感。とにかく、しょまさとの話なくて、ぜひ、よろしくお願いします (2017年9月7日 2時) (
レス) id: be8f63a0ef (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - solkoさん» わかるかも！知子ちゃんは眠りの国のイメージですね(・∀・)最初から王女さまなのと、後から王女さまになるのと、どっちがいいかなぁ〜？迷うなぁ。 (2017年8月29日 16時) (レス) id: 5b18a5bb03 (このIDを非表示/違反報告)
solko(プロフ) - いつも楽しく見てます。しょまさと好きで、(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o)))眠りの国のお姫様がさとこちゃんだと超嬉しいです。二人の話がどこ探してもなくて。 これからも楽しみにしてます (2017年8月29日 1時) (レス) id: be8f63a0ef (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - suzuranさん» 昌磨くんのイメージはもうこれしかないと(笑)かっこよさはないですね、ごめんなさい(；・∀・)これから寝たり起きたりします。？？(笑) (2017年8月28日 16時) (レス) id: 5b18a5bb03 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» ご両親はそのまんま、ご両親です(笑)そして今回も一言も発することはありません。これは身内には絶対にしゃべらせないというポリシーによるのもです(*^_^*)(昔しゃべらせたけど)もう一人の母にも出て来てもらいたいですね！ (2017年8月28日 16時) (レス) id: 5b18a5bb03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鹿
| 作成日時：2017年8月14日 20時
