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【thirty後編】7 ★ ページ47

「まぁ…いいけど。」

ちょっとめんどくさそうだけど、しっかり肯定の意味合いで返事をくれた!

「A!」

「ぎゃっ!」

嬉しくて思わず抱きつくと、驚かれつつも俺の背中にそっと腕を回してくれる。

「A…ありがと…。」

「変なゆづだなぁ〜。」

そして、よしよしとさすってくれた。

「明日になったらやっぱナシとか言わないでよ。」

「言わないよ〜…。てかもういい?眠いんだけど。」

ふあぁ〜とあくびをしたので解放したらまたAが布団にもぐった。
そんな姿を見ていると、まるで自由気ままな猫みたいだなと思う。

「やっぱA最高だわ。」

「誉めても子供はもう生まないよ〜。」

今さらっと翔の妹誕生作戦を全否定されたけど、ロシアで生活するのであれば、二人目はもう少しずらした方がいい。

また日本に帰って来て落ち着いてからでも遅くないし、なんといってもAはまだ若いから大丈夫。

「大丈夫。」

ぐっと拳をにぎって、理想の形に近付けた今の状況ににやにやしつつ、俺も布団に入る。

羽生結弦第二章の幕開けってとこかな。
ふふ、楽しみだ。

寝室の天井を見つめつつ、まだ興奮冷めやらぬ頭の中をクールダウンさせながら毛布を鼻まで上げる。

今まで積み上げてきたものを、ここからまた他の誰かに引き継ぎたい。

どうすればチャンピオンになれるのか。
その方法を色んな方向からアプローチして、今までの経験をふまえた自分なりのやり方で教えたい。

「Aが俺のパートナーでよかった…。」

これはAが通訳だからとかそういうんじゃない。

家族の存在がどれだけ俺に力を与えてくれているか、六年前には気付かなかったことだ。

本当に感謝しかない。

心からそう思って、目を閉じた。





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みゅーちゃん(プロフ) - 鹿さん» はーい笑 (2018年8月26日 12時) (レス) id: 1cf252bae5 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みゅーちゃんさん» 気長にお願いしますね〜〜^^; (2018年8月26日 8時) (レス) id: 73ad5e2308 (このIDを非表示/違反報告)
みゅーちゃん(プロフ) - 鹿さん» そうなんですね。楽しみにしています! (2018年8月24日 17時) (レス) id: 1cf252bae5 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みゅーちゃんさん» 実は私も気になります笑 いつか書きたいのですが、なんにせよロシアで何するんだよっていう知識のなさが行く手を阻んでいます^^;羽生さんも世界へ行って何がしたいのか。コーチ的な?それともアドバイザー的な?謎です笑 (2018年8月24日 16時) (レス) id: 73ad5e2308 (このIDを非表示/違反報告)
みゅーちゃん(プロフ) - 完結してしまったんですね…。寂しいです。なんか正直ロシアに行った後が気になります笑 (2018年8月24日 2時) (レス) id: 1cf252bae5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鹿 | 作成日時:2017年7月3日 16時

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