【本題・後編】7 ☆ ページ22
「いいからいいから、こんな格好で食事には行けないからね。」
だからそんなに濡れてないのに…。
山田社長がポケットからハンカチを出してスーツを拭きだした。
その仕草さえもホストっぽいから、参ってしまう。
「あの、食事なんて了承してないんですけど…。」
恐る恐る口を開くと、山田社長が一瞬、ギロリと鋭い目で睨んだ。…怖い。
「美月さん？目上の人の言うことは聞こうか。」
でもすぐに笑顔になって私にすり寄ってくる。
何この人。ここが車の中じゃなかったらすぐにでも逃げ出すのに！
「……。」
困った。なんて言えばいいのかわからない。
行きたくないのに、動いている車の中じゃどうにも出来ない。
「それはそうと、美月さん彼氏いるの。」
不意に至近距離で聞かれてさらに後ずさる。
彼氏？そんなの、いるに決まってるし。
「います！」
私はきっぱりと答えた。
フィギュアスケーター元世界ランク１位の絶対王者の彼氏がいるから！
「どうせたいした仕事してないんでしょ。」
「そんなことないです。」
世界で初めて４アクセル跳んだし！
「そんな彼氏やめてさ、僕と付き合わない？」
お金あるよ。と人を見下すように言われてカチンとくる。
「こう見えて私、今の彼氏と…け、結婚とかちょっと考えてますから。」
「へぇ。」
ちょっとだけど、本当に。ちょっと。
「あの、だから駅に…。」
「美月さん。」
また言葉を遮られる。
「…はい。」
「これから一時間、ロシア語教えてくれない？」
え、ロシア語？
「と、突然なんですか。」
「前から君の会社の社長さんに頼んでるんだけど、ちっとも掛け合ってくれなくて。食事は諦めるから。」
ね、頼むよ。と笑顔で言われてまたどうしたらいいのか悩む。
あぁ、こんなとき携帯があったら…。ゆづに電話して迎えに来てもらうのに！
「それは…。」
「きっかり一時間で家まで送るから。ね？」
かわいく頼まれてるけど、全然かわいくない。ゆづのが全然かわいいし…。
だけど、本当にロシア語を教えたら帰してくれるのだろうか…。
この雨の中、帰る術がないのも事実だ…。
ここは一時間耐えて言うとおりにした方がいいのかな…。
「本当に一時間だけで終わりですよ…？」
「Конечно.(もちろん！)」
いまいちな発音にかなり不安になった。
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鹿(プロフ) - suzuranさん» 織田さん出てなかったらしいけど、もしそうなら残念！安定の松岡さんですね(*^_^*)ここの主人公は変わり者設定なので、ありえない所で妬いたりします(笑) (2017年4月5日 13時) (
レス) id: 4e9137a26b (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - 智枝さん» さっきまで国別の会見してましたね。見れなかったけど流れてくるツイートでなんとか雰囲気を知ることができました。今月はしばらく日本ですね！テレビで見れて嬉しいなぁ！(^▽^) (2017年4月5日 13時) (レス) id: 4e9137a26b (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - 紫さん» そうなんです！田中の癖にいい仕事するんです(・∇・)楽しいです！次移行で、今日も更新しますので、しばし御待ちを〜！ (2017年4月5日 13時) (レス) id: 4e9137a26b (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - 心菜さん» 私はフジ系を録画していたのですが、途中で切られてしまいました。NHKだったのー？(ノ_・,)生放送インタビューが出来る羽生さんはすごいですね。絶大な信頼の元に中継されて…。マシンガントーク万歳！ (2017年4月5日 13時) (レス) id: 4e9137a26b (このIDを非表示/違反報告)
suzuran(プロフ) - 男性にやきもちかぁ〜可愛い(´∇`) 田中君、最近色んな意味でナイスすぎますw！明日は国別の選手発表。織田さん＆修造さんコンビ、めっちゃ好きですw。 (2017年4月5日 0時) (レス) id: 4f2407ab74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鹿
| 作成日時：2017年3月21日 16時
