【衣装】12 ★ ページ23
「私明日仕事だよ…？」
「わかってるよ。だから二人でやったら早いんじゃん？」
「……。」
A、俺と暮らすってことは、衣装の手入れとは切っても切れないんだぞ。覚えとけ。
「さ、頑張ろっか。」
「……。」
無言のAの背中を押して、一緒にバスルームに入る。
猫背になってるぞ、シャキッとしろ(笑)
「終わったらご褒美あげるから。」
「…何？」
「俺からの熱いキ…」
「いらない。」
即答される。
つれないなぁ(笑) まぁいいか。
よいしょ、とスーツケースを開けると、俺の汗によって少し膨らんだプリンスの衣装が出てきた。
「わ、何これ！重っ…！！」
「これ白だから、裏地が透けて見えないように分厚めの生地で作ったの。」
これを洗うのが実は一番しんどい。
「…なんで今日白着たの。」
紫でよかったんじゃない。とAの低い声がバスルームに響く。
「たまにはみんな見たいかなーって。」
「永遠に着なくていいよ。」
無表情でシャワーからお湯を出して衣装にかけていくA。
これ、相当機嫌悪いな。
「優しくな、優しく。」
一点物だから。
「ねぇ、クリーニングとか出せないの？」
「こんな特殊なの無理だよ。ラインストーンが取れて帰ってきても文句言えないじゃん。」
俺はドライ用の洗剤を水に溶かしながら、手で丁寧に洗っていく。
「ゆづが家でこんなことやってるなんて、誰も想像してないんじゃない？」
「俺だって出来れば誰かに頼みたいけど…。」
現役の頃から、せめて衣装は自分で洗うって決めてたし…。
「衣装係雇いなよ？」
お金はなんのためにあると思ってるの。と言われて、それもそうかなと思う。
いっそのこと俺の今後の身の振り方もふまえて、一度所属先に相談しようかな。
「足で踏んで洗お。」
「だめ！痛むし伸びる。」
「…あっそ。」
ふぁ。とAがあくびをした。
眠いのか、だけどそれは俺も同じだ。しかも体力的には俺のが疲れてる。
ちょっとだけシャワーの向きを変えて、Aにかけてやった。
「わぁ！冷たい！」
「寝るな、起きろ。」
「…ドＳ。」
「お褒めにあずかりまして。」
あともう１着あるの忘れんな？
結局、俺たちはこのバスルームで約１時間、衣装と格闘したのだった。
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鹿(プロフ) - みゆさん» ごめんなさい！ミスでお話が飛んでしまっていたので、直しました。もう見れますので、よろしければぜひ〜＾＾； (2017年3月21日 16時) (
レス) id: 4e9137a26b (このIDを非表示/違反報告)
みゆ - すみません…続編ってログインしなくちゃ見れないんですか？私、ログインしていなくて…お話が気になるので… (2017年3月21日 16時) (レス) id: 5c1a484834 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - ゆめもちさん» ゆづはエキシビションでも真面目ですもんね。今他のスケーターがやっている、お芝居して滑るなんて、絶対やらないんだろうなーと思います(^○^) (2017年3月21日 16時) (レス) id: 4e9137a26b (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - suzuranさん» 引退してからのお話を考えるのって、時々難しいですね。こんなに長くなってしまったので尚更です(*^_^*)毎回ネタを妄想するのが大変！楽しいけど(笑)なので主人公にはまだまだ迷走してもらいます！ (2017年3月21日 16時) (レス) id: 4e9137a26b (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - 心菜さん» なんでもゆづにさせちゃうとか面白いなぁーと(*^_^*)得意そうじゃないですかー。子育て。まだまだ先の話ですが。後三年待ちましょう(笑) (2017年3月21日 16時) (レス) id: 4e9137a26b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鹿
| 作成日時：2017年3月6日 15時
