【全日本】8 ☆ ページ25
「じゃあね、ゆづ。明日も全日本の解説頑張って！」
「あぁ、気をつけて。」
最後にキスをして分かれた後、部屋を出て急いで廊下を走る。
なかなか来ないエレベーターにやっと乗り込んで一階ロビーへ。
そこにはすでに、私のコートを持っている田中君がしびれを切らして待っていた。
「A先輩〜どこ行ってたんですか？」
「ごめん、ちょっと迷っちゃって。」
それを受け取りながら、ありがとう。とお礼を言う。
「もぅ〜…せっかくのクリスマスイブなんですよ？僕も早く帰って友達と飲みに行きたいんですから。」
口を尖らせて言う仕草が、ゆづとは違うかわいさで笑ってしまう。
「はいはい。…ねぇ、友達って女の子？(笑)」
駐車場へ向かいながらふと聞いてみる。
「え、まぁそんなとこです…。」
わ！田中君にイブを一緒に過ごす相手がいたなんて。
私なんてこれから一人で全日本の録画を見ようかというのに。
…世間はクリスマスだもんね、そりゃ大切な人といたいよね。
おまけに連休だし、こんなホテルで恋人と過ごせたら…それはそれで最高だったりするよね…。
私だって出来ることならゆづと一緒にクリスマスしたい。
「泊まって行けって言ったよね…。」
「え？何ですか？」
田中君が立ち止まった私をきょとんとした顔で見ている。
彼でさえこれから女の子と過ごすというのに、何故私は家に帰ろうとしているんだろう。
もうここで解散して、ゆづの部屋に行ってもいいんじゃない？
「田中君。」
「はい。」
「先に帰ってて。」
「え！」
驚いている。さぁなんて理由をつけよう。
「実は友達の家でパーティーやってて。ここから近いから合流しようと思うの。」
仕事も定刻に終わったし。と付け加える。
「そうなんですか。じゃあ僕車で送りますけど？」
「いいよ。早くお友達の所に行ってあげて？」
「…そうですか？」
さすがに今日は強引に引き留めない。田中君も早く会いたいんだ。
「じゃあ今日はお疲れ様でした。よいクリスマスを。」
「…はい。A先輩も楽しんで下さいね。」
そう言って、エレベーターで地下階層の駐車場へ行ってしまった。
…さて。私もゆづの部屋へ行こう。
ルームサービスでケーキくらい頼めば、クリスマスの雰囲気出るんじゃないかな。
「と、その前にお化粧なおそ。」
着替えがないけど、まぁなんとかなるか。
私はパウダールームへ足を向けた。
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鹿(プロフ) - 心菜さん» じゃあ、裏でこっそり絞めちゃうような感じの話ですかね？＾＾ 怖いわ〜怖いけど面白そう！冷酷なゆづ。主人公を守ってほしいですね！四大陸まであとすこし〜！ (2017年2月13日 17時) (
レス) id: 081c59540b (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - ゆめもちさん» 最近Sっぽさが多くてどうかな〜と思っていました^^ なんかバトルするようなお話を書きたいですね。本人っぽさがなかなか出せませんが、乙女っぽいと話が進みにくいんですよねー。 (2017年2月13日 16時) (レス) id: 081c59540b (このIDを非表示/違反報告)
心菜(プロフ) - 私も怖いもの見たさです『阿修羅のような冷たい笑顔』を拝見したいですww。いえ、Sではないんですが、羽生さん美しいだろうなぁと。いよいよ4ccですね！楽しみですね！ (2017年2月12日 19時) (レス) id: 81bea81c1e (このIDを非表示/違反報告)
ゆめもち - ついに！ですね。私用事があってしばらく見られなかったんですけど、久しぶりに見たらおぉ！で感じです。羽生くんの「阿修羅のように冷ややかな笑顔」絶対恐いですよね〜^ ^でも、Sが好きな私は嬉しい？（Mじゃないです！）彼女としてなら。 (2017年2月12日 17時) (レス) id: 7f41978512 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» あまりにアクセスがすごくてうれしい反面怖くてアップしてしまいました＾＾；ここからどうつなげていくか…まだ定まっていませんが、けっこうはしょっちゃうかな〜。 (2017年2月11日 9時) (レス) id: 081c59540b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鹿
| 作成日時：2017年1月30日 16時
