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【奮闘】☆ 8 ページ42

「だ、だめだよ!ゆづ、待ってくれるって言った!」

「俺は気にしない。いくら身体に痣があったって、AはAじゃん。」

そっと。でも力強くベッドに横たえられる。
抵抗しようにもゆづの腕に押さえつけられてびくともしない。

「本気なの…。」

まさか本当に…しようとしてる?

「本気。」

「や、やめようよ!まだ完全に治ってないから!」

むしろ痣はほとんど消えてない!
というより、今は痣があるとかないとかの問題じゃない気がする。

なんとかゆづを止めようと暴れてみるけど、その願いも虚しく、ゆづの手が私のTシャツをめくった。

見ないで!って大きな声をあげたけど、当然それはゆづの目に晒されてしまうわけで。

「……。」

「ふぇ…。」

服の裾を持ったままゆづの動きが止まる。
そしてその驚いているふうな表情を見てしまって愕然とする。

…見られたんだ。
一番見られたくない人に、一番見られたくない物を見られてしまった。

「これ…。」

小さくささやかれた言葉に、我にかえる私。
…引いてる。今確実にゆづ、私の痣に引いてる!

「ゆ、ゆづのバカ!!」

だから見られたくなかったのに!
ひるんだゆづを押し退けてベッドから逃げる。

「あ、おい!」

転げるように寝室から出て玄関に向かう。
そしてドアから出てマンションの廊下を走る間、頭の中で最悪の展開を想像する。

きっともうゆづは、私としたいなんて二度と思わないだろうと言う絶望。
それだけならまだいいかもしれない。
一番怖いのは、ゆづからの…さよならだ。

だってこんな身体、私でも見たくないのに!
つまずきそうになりながら階段を降りていく。

後数ヶ月待ってくれたら、知られることなく消えたであろう痣。
なぜ今日こんなことになってしまったのだろう。

自宅のドアを開けて鍵を閉める。
電気もつけずに、すぐに部屋のベッドにダイブした。

ポケットの携帯が鳴っている。
きっとゆづだ。

だけど怖くて出ることができない。
電源を切って枕元に投げつけたら、ぬいぐるみに当たって跳ね返った。

「プーさん…。」

ゆづの所からお婿さんに来たプーさん。
私は彼をそっと手にとって、強く抱き締める。

このプーさんだけが今唯一の味方のような気がして。
何も考えたくなくて、ただ枕に顔をうずめた。

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鹿(プロフ) - ゆめもちさん» 想像と現実が違ってたんですかねえ〜。勢いでっていうのほど話がつながらなくなる展開になるので、ここはまず仲直りですね^^ (2017年1月16日 15時) (レス) id: 081c59540b (このIDを非表示/違反報告)
ゆめもち - なぜ羽生さんは驚いてしまったのか・・・。最後までって決めたらやっちゃいなよ!と思うけど、やっぱりショックなんだろうな。好きな人の怪我は。早く仲直りして! (2017年1月15日 19時) (レス) id: 7f41978512 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みちさん» 田中の当て馬的存在が書いてて楽しいです!今はひたすら誕生日までのつなぎで、これもそんなたいしたことにはならないです^^書いてたらこんな流れになってしまっただけというか…。たまにはいいかな〜 (2017年1月14日 10時) (レス) id: 081c59540b (このIDを非表示/違反報告)
みち(プロフ) - う〜ん深刻な事態ですね。 でも、その後主人公ちゃんを抱きしめるゆづを想像しています。毎回田中のおかげ?で2人の中がどんどん近くなっていくと言うか、結構いい仕事してくれますね! (2017年1月13日 19時) (レス) id: e8907b1922 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - ゆめもちさん» はい。今更新しておきました^^背中を押してくださりありがとうございます。あまり面白く書けなかったような気もしますが、よかったらどうぞ〜。やはり出来上がった夫婦は難しいですね^^; (2017年1月10日 17時) (レス) id: 081c59540b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鹿 | 作成日時:2016年12月23日 10時

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