【なんなの。】7 ★ ページ32
「…私は失恋をイメージしちゃうかな、ボートが沈みかけてるなんて、いいイメージない。」
「でもさ、人を好きになるのに、たとえ思い合っていても、重い荷物を背負ってることだってあるじゃん。」
俺が最初、身内であるお前を好きになって背徳感を覚えたように、後ろめたさのある恋…って解釈すると、決して失恋の曲なんかじゃないんじゃないかと思った。
その中でも、なんとか二人の未来を模索しているような…そんな歌詞に思えて仕方がない。
様々な困難に愛が薄れてしまっても、どうしていいか分からなくなった時こそ、愛に溺れろってことなんじゃないかな…。
俺はそう解釈する。
「…深いね。この曲好きかも。」
Aが頭を俺の肩にこてんと乗せる。
「そう?じゃAのプログラムもこの曲にするか。」
「え。」
「これ、1番がちょうど1分で終わるんだよ。決めた、これで振り付け作ってやる。」
俺とAのプログラム!
「てことは、同じ曲でゆづと私の2つプログラムを作るってこと?」
「そ。失恋じゃなくて、愛情たっぷりのを考えてやるから。」
歌詞の意味も交えて、俺なりのThe water is wideをAに表現させたい。
「出来るかな…。」
「やって。あ、こないだのショーのへっぴり腰何?明日のスケート教室は厳しくするから。」
「わぁ!久しぶりにドSだ!」
しかもスケート教室って!とAが頭を抱えている。
「今から腹筋と柔軟やるか。もう身体も大丈夫なんだよな。」
げ。と言いながらさらに渋い顔になる。
「…ま、まだ痛みが。」
わざとらしく足をさする。
…ばればれだっつーの。
「そっか、じゃあ床に寝て。」
「え!」
「足支えてるから腹筋50回やれ。」
「えぇ?!」
夜はまだまだ長いんだ。
久しぶりにみっちり鍛えてやろうな、A。
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鹿(プロフ) - ゆめもちさん» 想像と現実が違ってたんですかねえ〜。勢いでっていうのほど話がつながらなくなる展開になるので、ここはまず仲直りですね^^ (2017年1月16日 15時) (レス) id: 081c59540b (このIDを非表示/違反報告)
ゆめもち - なぜ羽生さんは驚いてしまったのか・・・。最後までって決めたらやっちゃいなよ!と思うけど、やっぱりショックなんだろうな。好きな人の怪我は。早く仲直りして! (2017年1月15日 19時) (レス) id: 7f41978512 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みちさん» 田中の当て馬的存在が書いてて楽しいです!今はひたすら誕生日までのつなぎで、これもそんなたいしたことにはならないです^^書いてたらこんな流れになってしまっただけというか…。たまにはいいかな〜 (2017年1月14日 10時) (レス) id: 081c59540b (このIDを非表示/違反報告)
みち(プロフ) - う〜ん深刻な事態ですね。 でも、その後主人公ちゃんを抱きしめるゆづを想像しています。毎回田中のおかげ?で2人の中がどんどん近くなっていくと言うか、結構いい仕事してくれますね! (2017年1月13日 19時) (レス) id: e8907b1922 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - ゆめもちさん» はい。今更新しておきました^^背中を押してくださりありがとうございます。あまり面白く書けなかったような気もしますが、よかったらどうぞ〜。やはり出来上がった夫婦は難しいですね^^; (2017年1月10日 17時) (レス) id: 081c59540b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鹿 | 作成日時:2016年12月23日 10時