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【進もっか】6 ☆ ページ17

☆主人公サイド

三日間のアイスショーがやっと終わった。
今回初めて田中君という部下をつれて参戦したけど、滞りなく済んでよかった。

「A先輩、そろそろ帰りますか。」

スケーター達も何人か帰り始めて、私達もそれに続こうかというところ。
もちろんネックウォーマーはしたままだ。

だけどここからは別行動してもらわなきゃ困る。
私はこれからゆづと会う約束をしてるから…。

「えっと、田中君?こっからは一人で帰ってもらっていいかな。」

「え、なんでですか?」

ちゃんと家まで送りますよ?と普通に言われる。
だからさぁ!

「ちょっとこの後用事があるんだよね…。」

「用事?何ですか?僕終わるまで待ちますけど…。」

そういうんじゃなくて。

「あ、そうそう!この近くに友達が住んでて、会うことにしてるの!明日代休じゃない、私達。だから前から約束してたんだよね。」

一気にしゃべる。

「…そうですか。」

きょとんとしてる田中君。
伝わったかな…嘘だって思われてない?

「待ち合わせ場所まで送りま…」

「いいから!」

わかってる、君の優しさなんだよね、これは。
だけどこれ以上かまわないで。世の中にはかまって欲しくない部類の人もいるから。

ありがとう。とだけ言って田中君に帰るように促す。

「じゃあお疲れ様でした、A先輩。気をつけて帰ってくださいね。あ、お借りしたジャージはクリーニングして返しますから。」

「うん、お疲れ様。ありがとう。」

一瞬、クリーニングはいいよって言おうとしたけど、田中君のにおいがついたままなのもな、と思ったのでお願いすることにする。

ロビーで田中君と分かれて、姿が見えなくなったのを確認してからゆづに連絡だ。
はぁ、やっと解放された…。

とりあえずここから車で移動するのかな。
携帯でメッセージを送ると、すぐに返事がきた。

『もう少ししたら行くからそこで待ってて。』

そっか、了解っと。

携帯を閉じると、不意に美月さん!と誰かに呼ばれて辺りを見渡す。
すると、向こうからこちらに走ってくる昌磨君が見えた。

私の目の前に来て少し息を整えている。
ゆづなしで会うの久しぶりかも。
こうやって二人だけで向かい合うと、なんだか不思議な感じだ。

「あ、ショーお疲れ様でした。」

「いえ、そちらこそ。彼は?」

彼って…田中君のことかな。

「今帰らせました。…何か用事でしたか?」

まだ追いかければ間に合うかもしれないけど。

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鹿(プロフ) - ゆめもちさん» 想像と現実が違ってたんですかねえ〜。勢いでっていうのほど話がつながらなくなる展開になるので、ここはまず仲直りですね^^ (2017年1月16日 15時) (レス) id: 081c59540b (このIDを非表示/違反報告)
ゆめもち - なぜ羽生さんは驚いてしまったのか・・・。最後までって決めたらやっちゃいなよ!と思うけど、やっぱりショックなんだろうな。好きな人の怪我は。早く仲直りして! (2017年1月15日 19時) (レス) id: 7f41978512 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みちさん» 田中の当て馬的存在が書いてて楽しいです!今はひたすら誕生日までのつなぎで、これもそんなたいしたことにはならないです^^書いてたらこんな流れになってしまっただけというか…。たまにはいいかな〜 (2017年1月14日 10時) (レス) id: 081c59540b (このIDを非表示/違反報告)
みち(プロフ) - う〜ん深刻な事態ですね。 でも、その後主人公ちゃんを抱きしめるゆづを想像しています。毎回田中のおかげ?で2人の中がどんどん近くなっていくと言うか、結構いい仕事してくれますね! (2017年1月13日 19時) (レス) id: e8907b1922 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - ゆめもちさん» はい。今更新しておきました^^背中を押してくださりありがとうございます。あまり面白く書けなかったような気もしますが、よかったらどうぞ〜。やはり出来上がった夫婦は難しいですね^^; (2017年1月10日 17時) (レス) id: 081c59540b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鹿 | 作成日時:2016年12月23日 10時

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