【味方だから】1 ☆ ページ1
☆主人公サイド
暖かい…というより暑い。
しかもなんだか腕に重い物が乗っていて、少し痛む。
何だろう…空いている方の腕で触ってみる。
ん？ふさふさしてる？けどちょっと固めの髪の毛のような…。
「ふぁ…おはよ。」
……？
うっすら目を開けると、私の左腕にゆづの頭があった。
ごしごし目をこすって眠そうにしている。
「わ！…痛った！」
びっくりして腕を引くと、身体にぴりっと痛みが走る。
「あ、大丈夫？」
「……。」
身体を丸めて声もなく悶絶する。
まだまだ身体の根元に痛みがあるみたい…。
そんな私の背中を、起き上がって優しくさすってくれるゆづ。
「よしよし、痛くない痛くない。」
「子供扱いしないでよ〜…。」
ひとしきり痛みを逃がしてからベッドに正座する。
「してねーよ(笑)」
「年下だからって、いっつもそうじゃない？」
23才なんだけど。
「何、大人扱いして欲しいの。」
じわりとゆづが近づいて来る。でも顔は笑ってるから、たぶんこれはからかうつもりだ。
「して欲しいな〜。せめてよしよしはやめてよ。」
「へぇー。」
今度はニヤッと、さっきと少し違う種類の笑いになる。
あ、距離が近いな。と思った瞬間、いきなり唇を奪われた。
しかも逃げられないように首の後ろを手のひらで押さえられる。
「…ん！」
変な声が出た。どうしたらいいのか分からず、自分の両手が空中をさ迷う。
そして少し長めのキスの後、ゆづが言った。
「おはようのキス。」
「そ、それもこないだはしてくれなかった！」
プーさんとしろって押し付けてきたくせに。
今更なんなの？ずるいし…。
「これからは毎日してやるよ(笑)」
からからと笑いながら寝室を出ていくゆづは、もはや別人にしか見えない。
「ま、負けるもんか…。」
私は自分のペースでアプローチするんだ。絶対に流されないぞ！
朝ご飯を食べた後、ゆづは昔の恩師に会うからとスケート場へ行った。
どうやら子供の頃から教えてもらっていた先生に、数週間に一度コーチをお願いしているらしい。
ゆづ、今はもう誰も先生についてもらってないんだ…。
なんでも自分で考えて練習するのって、時々大変だろうな。
「てかそんなことより、キスし過ぎだし！」
そうだ。
今まで散々避けてきたくせに、急になんなの！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 256人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鹿(プロフ) - みなみさん» まず、ここを思い出してくれてコメントをしてくださってありがとうございます＾＾ 私も知ったときはびっくりしました。えー！！ってなった。おそらく人生で一度もインフルにかかったことがない私にはつらさがわかりませんが、一日も早く回復するのを願っています。 (2016年12月22日 16時) (
レス) id: 73ad5e2308 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - ファイナルの真凛ちゃんに続いて、なんとゆづがインフル（＋咽頭炎）で全日本欠場というまさかのニュース！インフルじゃしょうがないけど、でもでも、なんで…。15日から発症していたようで、もう1週間も熱が続いてるのか…、しんどいよね（泣）ゆづ、お大事に。 (2016年12月21日 23時) (レス) id: e2f297e7a8 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» 見守る昌磨はお母さんのようです＾＾ 義男もいいやつなんですが、天然なので。優しいゆえにやいちゃうっていう＾＾ 3位はむらさんでしょうか・・・？ (2016年12月20日 15時) (レス) id: 73ad5e2308 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - 心菜さん» ここの昌磨さんは、一歩引いた場所から見守る担当なので＾＾ 羽生さんもたまにはメラメラしてもらいたいなーと。次回また移行ですがお付き合いのほどよろしくお願いします。全日本、テレビで応援です！ (2016年12月20日 15時) (レス) id: 73ad5e2308 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - うわぁ、メラメラしてますねぇ(｀Λ´)ξ義男、悪い奴じゃなさそうだけど、かなりひっかき回してくれてますねぇ。世界王者の昌磨が愚痴聞いてくれる存在になってるし。そそ、メンタル大事だもんね(笑) 全日本は優勝すると信じていますが、2位は昌磨、3位は誰かな？ (2016年12月19日 22時) (レス) id: e2f297e7a8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：鹿
| 作成日時：2016年12月12日 16時
