【一線】9 ★ ページ9
★ゆづサイド
サービスエリアに来てから、Aが急に無口になった気がする。
いつもならはしゃぎまくるくせに…一体どうしたんだろう。
レストランに入って食べている間も、心なしか相槌程度の返事が多かったように思う。
なんだか、いつものAじゃないような…。
レストランで食事をした後、隣のお土産コーナーでお目当てのトマトジュースを三本買って、少し外で夜風にあたる。
すぐそばにある桜を見上げて、花が咲いている時期はどんなにきれいだろうと思いを馳せる。
それにしても大きな木だ…春になったら、Aと見に来てもいいかな、なんて勝手に想像して。
ふと、桜の枝を手にとっているAが見えて、しばらくじっと観察する。
何物思いにふけってるんだろうと思って少し近づいた。
「A、何たそがれてんの(笑)」
「え？！な、なんでもないよ！」
俺が突然話しかけて驚いている。
でも一瞬、目を指で拭った気がした。あれ、ひょっとして今…泣いてた？
「…どうかした？今日すごく大人しいけど。」
さらに近づいてAの正面に立つ。
「普通だよ、眠いだけ。」
行きの車の中で寝てたのに？
「ならいいけど…じゃあそろそろリンク行く？」
ここからだと30分ほどで着くから、まだ少し早いか。
「うん、早く行きたい！車に戻ろうよ。」
そう言って、俺より先に車へ向かって行く。
なんだ…まるでここにはいたくないみたいな言い方だな。
「おい、そんなに急ぐと轢かれるぞ。」
「大丈夫。」
早々に車についたAのために、キーを開けてやったら、すぐに助手席に乗り込んだ。
トマトジュースを後部座席に放り込んで、俺もその後に続く。
エンジンをかけて、エアコンが効くまで待っている間、Aに話しかける。
「あ、春になったらまた来る？」
「嫌だよ！」
「…A？」
いきなり大きな声で拒否られた。
俺そんなに怒られるようなこと言った？
「あ、ち、違うの。なんでもない…うん。またここ来ようね。」
ぎこちない笑顔。これ絶対なんかある。
「やっぱ今日のAおかしいよ。何？ここへ来るの嫌だった？」
「…そんなことない。」
うつむいてしまった。それに少し震えてる…。
寒いの？エアコンまだそんなに効いてないのに。
「A、ちゃんと言って？俺お前になんかした？」
怒ってる…わけじゃなさそうだけど、このままじゃ気になって出発できない。
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akiho(プロフ) - もう11までいきましたよ〜。ありがとうございます。 (2017年2月26日 8時) (
レス) id: 84ab421957 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - akihoさん» ちなみに途中、続編へのつながりが悪い箇所があるので、URLをクリックして行ってくださいね〜＾＾ (2017年2月25日 16時) (レス) id: 081c59540b (このIDを非表示/違反報告)
akiho(プロフ) - ありがとうございます！楽しみにしておきます！ (2017年2月25日 8時) (レス) id: 84ab421957 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - akihoさん» 肉体的には10です＾＾まだまだ続いてますので、がんばって読んでくださいね〜。 (2017年2月24日 18時) (レス) id: 081c59540b (このIDを非表示/違反報告)
akiho(プロフ) - あの、あとどれ位で結ばれるのでしょう(笑) (2017年2月23日 19時) (レス) id: 84ab421957 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鹿
| 作成日時：2016年11月9日 16時
