嘘と真実10

【罰ゲーム】3 ページ27

「いつからそんなシステムになったの？」

「前回のショーから。ゆづは出てなかったから知らないんだ。」

隣の佳菜が教えてくれた。
ふーん、で罰ゲームって何？どんな事やるの。

『せっかく元世界ランク一位の罰ゲームやから、とびきりのを考えとくわ。明日を楽しみにしててください！ではリハーサルの続きやりますよー。』

え、今すぐやるんじゃないんだ。
てか、明日って…本番じゃん！

『ゆづ、ぼけ〜っとしない！シャキッとする！』

ポカーンとしていると、また宮本先生から叱責が飛んできた。

「…なんでこんな怒られるの？俺(笑)」

「幸せオーラ出てるからじゃない？」

ひどすぎる。





リハーサルの後、結局罰ゲームが何かも知らされないまま、みんなで晩御飯を食べに行くことになった。
今回はお店を貸し切ってくれていたので、安心して食事ができる。

「Aも呼べば良かった。」

「あれ？今日Aちゃん来てるの？」

隣に座ったノブ君が尋ねる。

「うん、一花を連れて初めてのアイスショー。」

「そっかぁ〜、すっかりお母さんやもんな。Aちゃんの子供やったらきっと面白い子に育つで(笑)」

「Aみたいなのが二人もいたら困るよ(笑)」

子供の性格は俺に似て真面目に育って欲しい。

「でもゆづに似たらドＳになるかもよ？意外と顎で使われるんじゃない〜？(笑)」

女王様みたいに！と、すかさず佳菜に突っ込まれる。
そんなこと断じてさせないし。

「あ、写真見してよ。俺生まれた時の顔しか見てない。」

「佳菜も見たい！」

「明日連れてくるつもりなのに、そんなみたいの？」

二人が、見たい！と声を揃えて言うのでポケットからiPhoneを取り出す。

しょうがないなぁ〜。
まぁいいけど。めっちゃ見せてあげるけど。俺の一花を！

とっておきの写真ばかり入っている一花フォルダーを選択してiPhoneを二人の前に置く。

「どれどれ？…あ、かわいいじゃん！」

佳菜が笑っている写真を見ている。

「ほんまや〜、女の子ってええよな。ゆづもうメロメロ？(笑)」

「絶対結婚なんかさせない。」

「ぎゃー(笑) きもい！」

だまれ佳奈。この気持ちは男親にしか分からない。

「ノブ君は…男の子3人だから俺の気持ち分かんないか。」

「うん、ごめん(笑) あ、もし良かったらうちの長男とこお嫁にこーへん？(笑)」

「それも却下。大阪なんて遠すぎる。」

百歩譲って仙台市民とじゃなきゃだめだから。

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