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【幸せ】5 ページ14

我に返って後ろを振り返ったら、Aが枕を持って立っていた。
…そしてその表情は、鬼のようだ。

「…いい加減にして。」

「A…?」

「林さんすみません。二人で話がしたいので、今日はこの辺で…。」

林さんは、わかりました。と言って部屋を出て行った。
追いかけようかと迷ったけど、Aがあまりにも真剣に俺を見つめるので、その眼差しに俺は動くことができなかった。

Aの持っている枕がぼとりと床に落ちる。
下を向いて、泣いてる。

「…A?」

そっと近寄って肩に手を置くと、全部の体重を俺に預けるようにして、Aが抱きついてきた。
それをしっかり受け止めると、逆にこっちが冷静になれて…。
どうしていいかわからなくて、今はただ優しく短い髪を撫でる。

「結弦…私今、感情がコントロールできなくて…。」

なんとか絞り出した声。
すぐに話を聞きたかったけど、今はこのままがよさそうだ。

「…座ろっか。」

立ったままじゃ落ち着かないので、ベッドに二人で座る。

タオルで涙をふいて。
落ち着くのを待つしかないか。

そして五分くらい経った頃。

「はぁ…もう大丈夫、ごめんね。」

「…うん。」

大きなため息をついたAの次の言葉を待つ。

「林さんの事なんだけど…。」

「うん。」

やっぱりいきなり直球か。

「あの人ね、お父さんに似てるの…。」

「うん…え?」

「だからそばにいたくて…。」

思ってもいなかったセリフが飛び出して、軽くパニクる。

「…だから急に仲良くなったの。」

普通こんな短期間で親しくならない。

「少しでも一緒にいたかった…。」

でも、ここにいたのは何故?

「Aがこのホテルに呼んだの?」

「偶然同じホテルで…部屋に来てくれるって言われて断れなかった…。」

「……。」

向こうもフィギュア初めてだし、流れや、色々聞きたいことがあったのかな。

「林さんとは本当にカメラの話しかしてないの。でも仕草の一つ一つがお父さんと重なって…気づいたら、泣いてた…。」

優しくされて、色々思い出したんだ。

「…そっか。」

「結弦に、迷惑なんじゃないかって言われて…本当にそうだなって思って…。」

「父親像を重ねてることに?」

うなずくA。
だからあんなに落ち込んだの?

「そう…。優しく教えてくれる度にどんどんナーバスになっていって…今日爆発したの。」

その場面に俺が遭遇したわけか…。

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鹿(プロフ) - みなみさん» ありがとうございます!毎日ニュースをチェックしていますが、今季のプログラム、こんなになるまで内緒なのか〜という感じ。そもそも、今季休みだったりして^^ (2016年8月5日 16時) (レス) id: 73ad5e2308 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - 妄想万歳、です! 楽しんでついていってますよ〜。例年通りだと、そろそろ新プロ発表でしょうかね。 (2016年8月4日 23時) (レス) id: e2f297e7a8 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» そうなんですよね〜。そしてまた移行なのですが、もっとじっくり読んでほしいのに、ついついお話を更新してしまう…。やっぱり書いたら早く読んでもらいたくて。なんでしょうね^^ もう誰もついてこれないくらいの妄想になっていってます(笑) (2016年8月4日 17時) (レス) id: 73ad5e2308 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - ちょうど更新されたタイミングで見に来ていました。五輪連覇の後のシーズン、ソチ後の盛り上がりも凄かったですけど、それ以上でしょうかね。新婚さんだし♪突然のトークショー、その場にいたお客さんは超ラッキーですね。初日なのにドッと疲れたことでしょうね(笑) (2016年8月4日 0時) (レス) id: e2f297e7a8 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» 真央ちゃんは書いていてすごく楽しいです! かわいい〜! はやくシーズン始まらないかな〜とそればかり。NHK杯、見に行きたいです。どうやったら当たるのか…。キリトル、インスタグラムでたくさんみれました! (2016年8月1日 16時) (レス) id: 73ad5e2308 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鹿 | 作成日時:2016年7月21日 15時

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