検索窓
今日:82 hit、昨日:27 hit、合計:196,392 hit

混乱 ページ20

.



仕事終わり、たまたま現場が一緒だった代永さんに声をかけられる。



「おとちゃん!この後空いてる?」

『空いてますよ…?』

「江口くんと呑みに行く約束してるんだけど、行かない?」

『行きます!』



途中で、江口と合流して3人でお店に入る。一応良平くんにも声かけてるんだー、なんて言う代永さんに、私邪魔じゃないですか?なんて、言えば、そんなことあるわけないでしょ!と全力で否定された。

良平さんは来るらしいけど、まだ少しかかるらしい。3人共いい感じにお酒がまわったころ、話もだんだんと深くなっていく。



『えー、代永さんの娘さんほんとかわいい!』

y 「ふふ、でしょー?」

『いいなあ、私も子供欲しい』

y 「その前に結婚ね?」

『ねー(笑)』

y 「なに、もう割と長いでしょ?」

『そうなんですけどねー、考えてないのかもしれないですねー、もしかしたら(笑)誰か、貰ってくれないかなあ(笑)』



半分くらい冗談が混じった状態で、グラスに入った液体の残りを流し込んで、ぱっと顔をあげれば、目の前の江口と目があって。



『………ん?』

e 「ん?(笑)俺がもらってあげましょーか?」

『えー、ほんとに?(笑)もらってくれるの?』

e 「むしろ貰われてくれるんですか(笑)」

『えー、やったあ(笑)』

y 「おーとーちゃん、そんな約束したら良平くん怒るよ?」

『えー、どうですかね(笑)』

e 「そんなこと言って、おとちゃん、良平さんのこと大好きでしょ」

『えー?ふふ、でもえぐが、、え、?』



少し度が過ぎてしまってたかもな、なんてこの時思っても遅くて、もう一度目があった江口が、表情は笑ってるくせに、目は悲しそうな目をしていて。

こんな時、もしかしてなんて察してしまいそうな自分が嫌になる。でも、私は自分の行動を止められなくて、その悲しそうな顔をどうにかしたくて、頬に触れる。



e 「……っ、なんですか、」

『なんで、なんで、そんな悲しそうな、顔、してるの?』

e 「っ、してないですよ、そんな」

『えぐ、もしかして、私ずっと、、えぐのこと、』

e 「っ、何も、何もおとちゃんは悪くない。何か察しても言わないで」

『………っ、』

e 「ふは、なんでおとちゃんが悲しそうな顔してるの」



もしかしたら、ずっと私は、無意識に江口のことを傷つけていたのかもしれない、そう思ってしまったら、どうしようも出来なくて。






.

▼→←▼



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (151 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
714人がお気に入り
設定タグ:男性声優 , 木村良平
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:シカク | 作成日時:2021年12月1日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。