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ベットの上。目の前には良平さん越しに天井が見える。所謂、そういう雰囲気、というやつ、なんだけれど、近くで見つめられている今が、いつまで経っても少し緊張する。
頭を優しく撫でられて、親指で頬を摩られる感覚が冷たくて目を細める。
「今日、ウイングがさ、」
『代永さん?』
「もっと綺麗になった、って。Aのこと」
『えー?今日会った時何も言われなかったのに(笑)』
「俺には真っ先に言ってきたよ」
『ふふ、なんでだろうね』
「可愛いと綺麗だったら、どっちが嬉しい?」
『ええ(笑)どっちも嬉しいよ。』
「俺、ずっとAは可愛いか、綺麗か、で言ったら可愛いだと思ってたんだけど」
『あー、20代の頃は分類するなら、そっち側にされてたかなあ、』
「だよね?そうだよね?」
『でも、もうだいぶ大人だからなあ。綺麗の方が嬉しいのかなあ』
「あー、そーゆーもん?」
『んー、あんまり気にしないけど。綺麗なお姉さん風の方がよければ、そんな感じにしようかな?服装とか』
「え?あ、俺がってこと?」
『綺麗なお姉さんが好み?(笑)』
「Aが好み」
『っ、』
「ふは、俺の勝ちー(笑)」
してやったりな顔して、勝ち、なんて言われるから、思わず笑ってしまっていれば、頭の隣に肘をついて、もっと距離が縮まる。軽く唇が触れれば。
「ふふ、綺麗だよ?」
『なんで笑いながら言うの、』
「少し照れて俺のこと見つめてるのは、可愛いなーって」
『んーっ、やだ、はずかし、』
「顔塞がないの」
両手で顔を覆えば、手首を掴まれてベットに逆戻りにさせられる。抑えつけられているような、感じに鼓動は余計に早くなって。
「こっち向いて」
顔を正面に向けた瞬間、また唇が重なって。
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作者名:シカク | 作成日時:2021年12月1日 20時