おひるね ページ18
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今日は昼過ぎから良平さんの家にお邪魔することになっている、んだけれど。朝から欠伸が止まらなくて、眠さを悟られないように、と目の前でしないことに必死だ。
「…………A？聞いてる？」
『……ん、ごめ。聞いてるよ』
「なんかあった？」
『なんもない、よ、、ふぁ、っ、ごめ』
我慢しきれず、思わず出てしまった欠伸に、謝れば生理的に出てしまった涙を拭われながら、心配そうな顔で覗き込まれる。
「寝れてない？」
『ん、ごめん。大丈夫』
「最近いつも夜遅いの？」
『……あ、違う、んー、昨日ドラマ1話見たら止まらなくなっちゃって』
「……へ、？」
『朝まで起きてた、へへ、』
「なにーもうー、心配して損した(笑)」
『あはは、ごめん』
「A、こっちおいで」
理由を知った途端、笑顔になった彼は、私の手を引いて。向かった先は寝室だった。2人で横になれば軽く後ろから抱きしめられて。
「………おやすみ」
『へ、寝るの？』
「だって眠いんでしょ？」
『んーん！大丈夫！寝ない！』
「欠伸してたじゃん(笑)」
『んね、大丈夫だよ』
腕の中で体を回転させて、彼と向き合えば、優しい顔して頭を撫でられるから、くすぐったくて目を細めてしまう。
「強がんなくていーの、昼寝しよ」
『ええー、』
「なに、その、えー、は。」
『……せっかく一緒にいるのに』
「ふふ、だから一緒に寝よ。俺も眠くなってきた」
拗ねたように言えば、笑って頭を抱えるように抱きしめられて。もう一度、おやすみ、なんて言われれば、睡魔に負けてだんだんと目が閉じてくる。
今日はこのまま夢の中に入ってしまおうかな。
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作者名：シカク | 作成日時：2021年12月1日 20時
