不器用な愛の形 2 (ページ6)

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そっと系さんから体を離すと

何をしているんだ、って顔をしていた

やっぱり顔に出やすいね

「系さん。こんなの嫌です。見たくないんです！不条理な死に巻き込まれた人間が自分の人生を手放して同じように不条理なことをしてしまったら、負けなんじゃないんですかｯ…！！」

中「お前夕希子のこと…」

「ごめんなさいミコトさんが教えてくれました」

そうか、と言った系さんは

すごく悲しそうに笑って

ねえそんな顔するなら

「そんな顔するなら…こんなことしないで下さい！！！！系さんが負けるのなんて見たくないんです！！！！私をガッカリさせないで！！！私はこんな系さんを好きになったんじゃない…ｯ」

泣いちゃダメ

泣いちゃダメ

今1番泣きたいのは

系さんなんだから

ミ「何してんの久部くん…」

ミコトさんの声で六郎さんの方へ向くと

転がっている瓶に残っている液体を舐めていた

ミ「ちょっと…久部くん、吐いて！！！吐いて！！！」

六「甘い…嘔吐と運動失調、意識レベルの低下。これ、前に東海林さんが言っていたエチレングリコールなんじゃ」

ミコトさんと六郎さんが系さんの顔をみる

六「答えてください。中堂さん！！！！」

ミ「久部くん…救急車。救急車！！」

何も言わない系さんは

やっぱり悲しそうな顔をしてて

でも私は系さんはそんなことする人じゃないって

しんじてるから

「系さん。本当の解毒剤ありますよね」

系さんの目を見て

まっすぐみていうと

見透かされたか、というように私に解毒剤を渡した

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