釣り合いたい【NJ】 (ページ8)

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「今年の子達は、大人しいですね」

朝の職員室で、担任の先生と話していたら、担任がははっと笑いながらクルクル回る椅子に背を預けて深く呼吸をした。

「キム先生は、どう思いますか？」

NJ「さあ……どうでしょうか」

少なくとも、今日気になったのは
チャ・Aさん。

大人しい感じ出してるけど、多分彼女は教室自体に慣れてないんだろうな。

そして、それを意味するのは
中学生の時に不登校であったか、何かしらの問題があったからか。

現に、中学生からの成績表とか情報を見ると、学校には来ていたみたいだが、授業に出るのは少なくて、それなりに問題があるグループに居たんだろう。

内申点が少なく、まあこんな高校を選ぶことになったんだろうけど。

NJ「チャ……A」

ぽつりと呟いて、授業の準備をするために、倉庫へと向かった。

倉庫と言ってもほとんど俺の隠れ部屋的な存在で使用許可を得ていて。

中には数学の文具とか、小さいデスクを置いて

放課後にテストとか、問題集作ったり、見たりとかそんな作業をするための部屋。

「おはようございまーーす」

朝から元気のいい声がそこらじゅうで聞こえて
みんな若いなあ。って心の中で呟いてから
まあ、俺もまだ25歳なんだけど。ってフッと笑った。

そしたら、目の前からチャ・Aさんが歩いてくるの見つけて、少しドアを開けようとしていた手を止めて

NJ「チャさん、おはよう」

って声かけると、ばちっと目が合ったけど小声で返事をした彼女は下向き加減でそそくさと、通り過ぎていった。