顔が好きで何が悪い (ページ9)

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お疲れ様。と自分から話しかけて少しまだ肩に力が入っている彼女の緊張を解すように話していく。

なんならコーヒーも奢ってあげた。

俺が飲む？と言ったら少し迷った顔をしたけれど、すぐに俺の手元をみてありがとうございます。と受け入れたから

あ、断れないようにお金先に入れたの見てたんだ。

って思った。

そして、俺はすぐに本題に入る。

HS｢さっき言ってた綺麗なものが好きってなに？｣

返答によっては、すぐに彼女を追い出さなきゃ行けなくなる。メンバーがまた、恐怖に怯えないように。

俺がそれを聞いた途端、口をつけていたコーヒーを吹き出した彼女。

あれ？案外面白いかもこの人。って一瞬思った。

HS ｢その内容によっちゃ、他のメンバーに近付くの許せないからさ｣

彼女が何か言いかけたのを、遮ってまでその言葉を発した俺に、少し目を見開いたけど、すぐにスっと冷静になって

『安心してください、興味ないですから』

｢は？興味無い？｣

自分でも素っ頓狂な声が出たと思った。

あまりにもサラッと言ってのける彼女に唖然とする。

『私、あなた達の綺麗な顔をもっと美しくすることにしか興味無いので』

HS｢えっ、あっ、そ、そう｣

急にしどろもどろになった俺に、彼女がコーヒーをぐいっと飲み干して

『先程は緊張して上手く喋れなかったんですけど、鼻血も出したし。私の手であなた達をさらに美しくしたいと思っておりますので何卒よろしくお願いします』

って息継ぎなく続けた。

あ、彼女。心配なさそう。