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「それで･･･気になってたんですけど、そのキャリーケースはどうしたんですか？旅行にでも？」
彼が私の持っていたキャリーケースを指さして不思議そうに話す。
いつもはそんな自分の事情とかペラペラ話さないのにその時は何故か雰囲気に流されて…
『ああ、ちょっと彼氏に……浮気されてて。出ていけとか言われちゃって、』
ポロリと話し出すと、止まってくれない私の口。
『いやぁ、彼とは5年くらい付き合っててもう歳もいい歳だし結婚とかも勝手に考えてて…私だけだったんですかねぇ。
新しい若い女の子にあっさり取られちゃいました。簡単ですよね別れる時なんて。ポイっですもん』
誰にも言えなかった愚痴を、見ず知らずの傘を貸してくれた彼につらつら話す。
彼は、私の話を黙って相槌を打ちながら聞いてくれてた。
『あっ……ごめんなさい。なんで貴方にこんな話してるんだろ』
「いいんですよ、辛い時は泣いて。あの雨の日も泣けてなかったでしょ」
『えっ………』
その時はじめて、私が無意識に泣いてることに気付いた。
『別にっ……平気だと思って、たのに』
「平気なわけないじゃないですか。こんな素敵な人を捨てるなんて彼氏は見る目なかったんですね」
目の前にいる彼はとても紳士。
元彼に爪の垢を煎じて飲ましてあげたい。
『ふふっ…お世辞でも嬉しいです。ありがとうございます』
「それより、どこか行く宛てとかあるんですか？」
『私、両親も他界してて実家もないので部屋が見つかるまでネットカフェにでも泊まろうかなと。この辺って家賃高いんですね』
前のアパートは彼氏と分割していたからそんなに負担に思わなかったけれど、1人となれば話が違う。
初期費用も馬鹿にならない。
「お姉さんがよければなんですけど、僕の住んでるところ部屋が空いてるんで使います？」
は？
なんて？
このイケメンの部屋に？
私なんかが転がりこむ？
いや、きっと空耳だ。落ち着けミニョン。
「あ、いや、空耳なんかじゃなくて。本当に余ってて使わないのに掃除も大変だし誰が住んでくれた方が助かるって言うか…家賃も別に要らないですし。」
あ、私声に出してた。
でもそうなれば凄い好条件。
『いやっ！！でも家賃払わない訳には！！』
「あ、じゃあご飯作ってください。俺苦手で」
え？そんなことでいいの？
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uri(プロフ) - りんりんさん» わあ！嬉しいです😂最初の方の作品だからぐだぐだなんですけれども…笑ありがとうございます♥️ (6月25日 22時) (
レス) @page43 id: ef26db2c6d (このIDを非表示/違反報告)
りんりん - もう本当に読んでいるだけなのに、❤️がドキドキしまくりましたww 久々の胸キュンありがとうございました😍とっても読んでいて楽しかったし、終わり方もなんだか感動しちゃって、こっちまで心がポカポカしました💗 (6月25日 22時) (レス) @page43 id: c1731ae876 (このIDを非表示/違反報告)
＃ピーチパイ(プロフ) - uriさんの作品気づけば全部読んでしまいまいました！どの作品も面白かったですが、個人的にはこれが1番好きです！大好きです！！ (2022年9月24日 22時) (レス) id: 45ed2b8755 (このIDを非表示/違反報告)
かのまる。(プロフ) - uriさん» 読めているので大丈夫です！ (2022年7月14日 22時) (レス) id: 3434abd7ee (このIDを非表示/違反報告)
uri(プロフ) - かのまる。さん» かのまる。様 コメントありがとうございます！20ページ、未記入のままで見れなくなっておりました。お話は続いて読めてますでしょうか？いつもありがとうございます！ (2022年7月14日 7時) (レス) id: ef26db2c6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：uri
| 作成日時：2022年6月24日 1時
