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無事仕事も終わって、ミナに今日いけるよと耳打ちするとウインクしながらOKマークを指で作る彼女。
「よっしゃーー!飲むぞー!」
『そんなはしゃがなくても』
「お酒の力は大事だよ」
会社の近くの行きつけの居酒屋さんに入る。
「そんで、あの時は詳しく聞けなかったけどどうなってんの、元彼」
お決まりの生ビールを2人で頼んで、とりあえず乾杯するとさっそくミナから本題が入ってきた。
『実は、後輩の子だったの。浮気相手』
「えええええー!?まじで?」
『そう、経理のパクさん』
「なんでそこに接点があったの」
経緯を説明し終わる頃には、酒豪のミナはビール3杯目に差し掛かっていた。
私はお酒も飲めるけどあんまり強くはない。
でも今日は飲みたい気分だった。
『わたしのぉーー、何がいけらいのぉ』
「あんた、弱すぎ」
『まだ2杯目なのにぃ飲み足らない!!』
すでにべろべろ。
5年間の記憶を消し去りたい。
一瞬で全て忘れてしまいたい。
好きだったのに、私だけだった。
それが何よりも辛い。
「お水・・・・・・入りますか?」
『へ?』
「あ、ありがとう。気が利くね!私ここの常連だけどあんまり見ないね?バイト?」
「あ、はい。パク・ジミンです。よろしくお願いします」
くらくらする頭で顔をあげると、糸目の色白でお餅みたいな男の子がいた。
「ちょっとぉ、ミニョン、もう帰るわよ。明日仕事だし」
『忘れてたぁ仕事・・・ミナから誘っといて先帰るなんてぇぇえ』
「はいはい、ジミンくんだっけ?タクシー呼んでほしいな」
わかりました。とジミンくんは電話をかけだす。
「あんた、いまどこ住んでるの?私タクシーで帰るけど」
その言葉にギクリとした。
言えない。同居してるのが社長ご子息だなんて。
『あーーーーえーと、そ、そこら辺?』
「何よそこら辺って。まあ住む所あったならいいけど。近いの?」
『う、うん。会社の近くだから私は歩いて帰るよ』
「そ?じゃあおつかれさま!」
ミナが疑い浅くて良かったァァァ。
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uri(プロフ) - りんりんさん» わあ!嬉しいです😂最初の方の作品だからぐだぐだなんですけれども…笑ありがとうございます♥️ (6月25日 22時) (レス) @page43 id: ef26db2c6d (このIDを非表示/違反報告)
りんりん - もう本当に読んでいるだけなのに、❤️がドキドキしまくりましたww 久々の胸キュンありがとうございました😍とっても読んでいて楽しかったし、終わり方もなんだか感動しちゃって、こっちまで心がポカポカしました💗 (6月25日 22時) (レス) @page43 id: c1731ae876 (このIDを非表示/違反報告)
#ピーチパイ(プロフ) - uriさんの作品気づけば全部読んでしまいまいました!どの作品も面白かったですが、個人的にはこれが1番好きです!大好きです!! (2022年9月24日 22時) (レス) id: 45ed2b8755 (このIDを非表示/違反報告)
かのまる。(プロフ) - uriさん» 読めているので大丈夫です! (2022年7月14日 22時) (レス) id: 3434abd7ee (このIDを非表示/違反報告)
uri(プロフ) - かのまる。さん» かのまる。様 コメントありがとうございます!20ページ、未記入のままで見れなくなっておりました。お話は続いて読めてますでしょうか?いつもありがとうございます! (2022年7月14日 7時) (レス) id: ef26db2c6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:uri | 作成日時:2022年6月24日 1時