俺らのマネージャーは。2nd

08. ページ8

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重｢タクシー捕まらんやん｣
貴｢歩いて帰るよ｣
重｢それはあかんやろ｣
貴｢だって、｣

しげは少し考えてから
あたしの手を掴んで歩き出す。


貴｢え、ちょっと｣
重｢俺ん家行くで｣
貴｢え？｣

聞き返したあたしを無視して
部屋の片付けもっとちゃんとしときゃよかったわー
なんて呑気に笑うしげ。

え？変に意識してるのはあたしだけ？


あぁ、もう、芹那とアルコールのせいだ
おかしくなったんだ

掴まれてる手が熱い。


重｢あー、寄ってく？｣

そう言って指さしたのはドラッグストア

重｢メイク落としとか、いるんちゃう？｣
貴｢あ、うん、行く…｣
重｢ん、｣

あたしの返事を聞いて
そのまま手を離そうともせず、入口に向かった。


貴｢ちょ、待って待って待って｣
重｢なんやぁ｣
貴｢手、手っ｣
重｢……ええやん別に｣
貴｢はっ…？ばかなの？｣
重｢なんでそうなんねん｣

眉間にシワを寄せるしげ


貴｢あなた、芸能人よ？アイドルよ？｣
重｢お前はそのマネージャーやん？｣
貴｢いや…まぁ、そうだけど｣
重｢ならええやん、誰かに聞かれたら
マネージャーですぅって言えば｣
貴｢警戒心なさすぎ…｣
重｢事実やもん｣






膨れた顔でそのままお店に入るから
もう拒否はできないと判断して
そのままあたしも連れられた。


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