ぼくっ、りょへ！

14. ページ15

-



亮｢ママー？｣
貴｢んー？｣
亮｢りょへ、ねむい｣


目を擦る亮平はお昼寝タイムに。
お店だしなぁ…

困ってると辰哉がすかさず

深｢テーブル空いてるからそこで寝る？｣
貴｢え、さすがにそれは悪いよ
ただでさえ長居してるのに｣
深｢いいよ、人いないし｣

確かに今はあたし達以外だとあと1組。


亮｢んんー…｣
深｢亮平、おいで、ねんねしよ｣

辰哉の腕に収まってテーブルの長椅子に
ゴロンと寝転がる亮平。

深｢さすがに寒いか、ちょっと待ってて｣

パタパタとキッチンの奥のドアに消えた辰哉
亮平に目を向けるともう既に半分寝てる。


目｢可愛い｣
貴｢グズらないから助かる…笑｣
目｢確かに、いい子だ｣
貴｢基本的にグズることは少ないんだけど
この間友達がやってる美容室行ったらギャン泣き笑｣
目｢ははっ、初めてのカットだったんですか？｣
貴｢今まではあたしがどうにかしてたの。
だけど慣れてもらおうかなって｣
目｢人見知りとか？｣
貴｢あたしが話してるから安心だって認識っぽい｣

しゃがんで亮平の寝顔をジーッと見る目黒くん
ふわふわと柔らかい顔で笑う


目｢そういえば、独身って言ってましたけど…｣
貴｢あ、あー、元々甥っ子なの｣
目｢え？｣
貴｢辰哉戻ってきたら話すよ｣

タイミングよく、辰哉が戻ってきて
手にはふかふかそうな毛布。
黄色いバナナの妖精が所狭しと写ってる

深｢これくらいしかないけど｣
貴｢ありがとう｣

起こさないようにふわっと毛布をかけてくれた


貴｢そうだ、辰哉、亮平のこと話そうと思って｣
深｢…そっか。あ、康二おいで｣

レジ打ちが終わった康二くんを呼んだ辰哉
店内にはあたし達だけが残った。





ほんと、タイミングいい。



-

15.→←13.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す