35.見つめる ページ38
Aside
真｢5時間目に体育はキツい｣
真奈が憂鬱そうに廊下を歩く。
A｢真奈は体育苦手だもんね｣
真｢無理よ、なんで走らなきゃいけないの…｣
A｢ははっ笑｣
真｢Aは余裕そうね？｣
A｢うん｣
真｢はぁーーーーーーーー…｣
真奈は大きくため息をする。
A｢ほら、急ご？怒られちゃう｣
あたしは真奈の腕を引っ張って歩く。
先生が点呼をとって
体操をしてそれぞれ準備を進める。
真奈が足を開いて前屈を始めたので
真奈の背中をゆっくり押す。
真｢…ところで、今回は何周予定？｣
A｢んー、10周が目標かな｣
真｢筋肉バカって呼ぶわ｣
A｢なにそれ、嬉しくない、んですけど！｣
言葉に合わせてグッと押し込む。
真｢ちょっと！痛い痛い痛い！！｣
A｢ははっ！笑｣
真｢もう！殺す気？！｣
A｢ごめんね笑｣
真奈の手を引いて起こす。
先｢最初に走るやつ並べよー｣
A｢あ、じゃあ、よろしくね｣
真｢はーい｣
先｢いいかー。
よーい、スタート！｣
"ダッ"
あたしは運動神経は結構いい方で
小学校の頃から体育は成績がよかった。
だから、体育が好き。
真｢A、あと3周だよー｣
A｢はぁいっ…｣
あと3周…飛ばそ…
"タッタッタッタッ…"
1人、2人、3人…
真｢ラスト1周ー｣
A｢っ…ふぅっ…｣
真｢ゴーーール｣
A｢っはぁ…！｣
真｢すごいじゃん
中学の時より記録いいよ｣
A｢ありがと…ほんと？｣
真｢うん｣
引退してからあんまりトレーニング
してなかったからどうなるかと思ったけど…
A｢案外いけるじゃん、あたし｣
ふと校舎の方を向く。
A｢あ…｣
2階の窓から海くんが見える。
ぼーっと外を眺めてる…
…ストーカーみたい、やめよ笑
A｢真奈！次頑張って！｣
真奈｢やーだあぁ…｣
A｢暑いからくっつかないで…笑｣
真奈｢…はぁ、行ってくる…｣
A｢いってらっしゃい笑｣
＿＿＿
先｢よーし、号令するから並べー｣
"ありがとうございましたー"
真｢もうやだ、動きたくない｣
A｢はは笑 置いてくよー？｣
真｢待ってよおぉ｣
そう言う真奈を置いてスタスタ歩いていく。
また校舎の方を見てると海くんが笑ってた
不意に海くんがこっちを向いた
あ、目が合っちゃった。
反射的に目をそらしてしまった。
変なやつって思われたかな…笑
NEXT…
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作者名：しっぽ
| 作成日時：2017年8月5日 13時
