ep.18 静かに燃ゆる邂逅ー しずかにもゆるかいこうー ページ3
準決勝ともいえる第3試合が進んでいく中、エミリアは一人控え室にこもり、
机に肘をつき、指を組んだ上に額をのせる(いわゆるゲンドウポーズに近い)態勢で思考の海に潜っていた。
夢主「(轟君は、これまでの試合全てで氷壁による一撃必殺…
“個性”も身体能力の一部であることや、
一回戦以来、大規模な氷壁を見せてこないことから察するに、
おそらく彼自身が耐えられる冷気に限りがある。
流石に、一回戦並みの氷壁をいくつも作られたら逃げ場を失うけど、
作られたそばから破壊して、持久戦に持ち込めれば、
私にも勝機が見えてくるけど…懸念材料は多い。)
さすがに、今回は苦戦するかもなぁ・・・」
そういって、エミリアが体を起こし、そのまま背もたれに体を預けて脱力していると、
控え室の扉がノックされる。
夢主「・・・？
どうぞ」
エミリアが姿勢を直して入室を促すと、入ってきたのは意外な人物だった。
それに驚いたエミリアも、思わず立ち上がる。
夢主「エンデヴァー…さん。」
エン「試合前にすまないな、邪魔するぞ。」
夢主「なぜ、あなたがこんなところに…？」
エン「お前に少し、用があってな。」
そういってエンデヴァーは立ち上がったエミリアの前まで来ると、
改めて全身を品定めするかのように見渡した後、口を開く。
エン「これまでの活躍、見せてもらった。
素晴らしい“個性”そして力だ。」
夢主「…ありがとう、ございます。」
高圧的な言葉を放つエンデヴァーに、エミリアは不快感を隠そうと無表情で言い返す。
エン「しかし、こうしてみれば見るほど、あの男…オールマイトに似ているな。」
夢主「…よく言われます。」
エン「お前は、あの男の身内か？」
夢主「…質問の意図を図りかねます。」
エン「家の焦凍には、オールマイトを超える義務がある。」
夢主「・・・」
エン「もし仮にお前があの男の身内ならば、焦凍はお前に勝たねばならない。
その意味が分からんほど、お前は馬鹿ではあるまい。」
夢主「…私からは、明確な答えを差し上げることはできません。」
エン「何？」
エミリアの解答に、エンデヴァーは眉をひそめる。
その表情をちらりと見たエミリアは、そのまま淡々と言葉を続ける
夢主「私には、血の繋がった家族との記憶が一切ありませんので。」
エン「・・・そうか。
それは悪いことを聞いたな。」
夢主「…別に、もう慣れました。」
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カンパニュラ(プロフ) - 龍さん、コメントありがとうございます。オチについてですが、今のところオチは決めていません。何せ私自身の押しが多いので・・・ ただ、今後の展開的は文化祭辺りまで考えてあるので、楽しみにしていただけたらと思います。 (2020年9月2日 22時) (
レス) id: 32175c9950 (このIDを非表示/違反報告)
龍 - はじめまして、龍です。はじめて読みましたがとても気に入ってます！これからもゆっくりと頑張って下さい！あと、これってオチって誰ですか？私は一番推してる天喰さんが嬉しいのですが、そこら辺はどうですか？ (2020年8月31日 17時) (レス) id: 8c48355218 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カンパニュラ | 作成日時：2020年7月7日 15時
