ぼくっ、りょへ！さんっ！

16. ページ16

-



亮｢あ、あったあった｣
深｢チケット買うか｣
亮｢うん｣


財布から2人分のお金を出そうとすると
手を止められた。

亮｢自分の分は払うよ笑｣
深｢でも、｣
亮｢これくらいは払うって笑
もちろん、その分しっかり働くしいいでしょ？｣
深｢あ、あぁ…｣

この言い方…バイトしてんのか…
そりゃ高校生だし、しててもおかしくないか


亮｢そういえば、新しく出したメニューよさそうだね
この間さっくん、わざわざ勤務中の俺呼んで
"シュフ呼んで"ってバカみたいなこと言ってた笑｣

え、勤務中……俺の店でバイト！！？？


理解が追いつかない俺を置いてけぼりにして
自分の分のチケット代を払った亮平

俺もチケットを買って
今度はポップコーンコーナーに。


並ぶ間、亮平の話を聞きながら
俺は頭をフル回転させて整理した


亮平は、今18歳で
バイト先は俺の店…

亮｢そういえば、また学年1位取ったよ｣

…なかなかの秀才らしい

深｢…亮平は、将来やりたいことあんの？｣
亮｢将来…？えっと｣

どうやら、夢はあるらしい


亮｢天気予報士…やりたいなって、思ってて｣
深｢天気予報士？｣
亮｢うん、その為には大学行かなきゃだし…
だから、バイト、｣

高校生の亮平はしっかり将来の夢があるんだな
そう思うと、嬉しくなった

だからバイトしてるのか。


深｢亮平｣
亮｢うん？｣
深｢1人で何もかもやろうと思うなよ？
俺もやれることはやりたいからさ｣
亮｢でも、｣
深｢…俺、これでも父親なんだけど？笑｣

そう言って笑うと
眉を八の字にして柔らかく笑った亮平


深｢あ、ほら、ポップコーン選びな｣
亮｢あ、えっと…父さんどれ？｣
深｢俺はねー、バターしょうゆにしよ｣
亮｢じゃあ、俺しおでいいや｣






店員さんからポップコーンを受け取って
指定されてるシアタールームに移動した



-

17.→←15.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す