僕の初恋 (中務裕太) (ページ33)

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33 your side ページ33

Aside

私は裕太に告白もできないまま、失恋してしまったんだ。

あの日、「私が裕太に好きって言ったら裕太はどうするん？」なんて何故口走ってしまったんか今でも分からない。そしてその事に私は今でも後悔してる。

ただ、

ただ、あの時、ほんのちょっとだけ、

心の隅っこのほうで、本当にほんのちょっとだけ

私は期待していたんだ...

裕太の言葉を..

「僕もAが好きや」って..

「僕はAの前からいなくならん」って..

裕太にとって私はただの幼馴染って分かってたはずやのに、一緒に居てくれるからってうぬぼれたらあかんって分かってたはずやのに、馬鹿な私は心のどっかでずっと期待してたんや。

裕太も私と同じ気持ちやったらなって...

そして、あの結果や...

あの時の裕太の茫然とした顔、今でも忘れられへん。

裕太はなんも言わんと茫然と立ちつくしてた。

優しい裕太を困らせた...

私は一刻も早くその場からいなくなりたくて逃げ出した。

怖かったんや..

裕太の言葉が。

「ごめん、僕はAのこと好きやない」

って言われるんが怖かった。

それを言われた瞬間に私たちの関係は終わってしまう。

裕太と一緒におれんくなってしまう。

それが怖くて、怖くて、

臆病な私はそこから逃げ出したんや。