story 19 ページ32
貴「士門...私は怖がりなの。他の陰陽師も怖いって思ってるのは知ってる。でも現で暮らす人々を守ろうとしてる。家族だけじゃなくて赤の他人まで。それに比べて私は家族の仇すら怖がってできやしない。そんな私に生きる価値はないよ!」
話すうちに自分を卑下する言葉が止まらなくなる。口先だけではこんなこと言えるのに。黙っていると士門が優しく抱きしめてきた。
士「それは違う」
貴「え...?」
士「初めてお前に会ってから少ししか経っていない。でもお前の色々な面を見てきた。だからこそ俺が言えるのはお前は生きる価値がある。いやこの世の誰も生きる価値があるんだ。決して生きる価値がないなんて言わないでくれ」
貴「士門...どうしてそこまで...してくれるの?」
士「それは...」
士門が真剣な眼差しで真っ直ぐと私の目を見つめてきた。その頬にはほんのりと赤みが差している。
貴「...?」
士「Aが...好きだからだ」
貴「......えっ?」
冗談ではなく本気の目。その視線に耐えきれなくて床にばらまかれている霊符を見てしまう。
士「A...俺を見てくれ。俺だけを」
貴「士門...」
士「返事はいつでもいい。俺はずっと待ってる」
貴「う、うん。ありがとう...ちゅっ」
せめてこれくらいしか出来ないけど...士門の頬にキスしてみた。
士「////」
貴「楽になったよ。本当にありがとう士門」
士「いや...いいんだ」
そして私達は最終確認をして禍野へと旅立った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
貴「目撃情報があったのはここらへんか...」
士「薄く気配はするな」
貴「近くにいるのかもね」
そんな会話をしていると空気に声が響いた。
?「あっれぇぇ?もしかしてAなんじゃーーーん?」
貴「この声と喋り方は...珠洲!?」
士「!?」
後ろを振り向くとやはり珠洲がいた。
珠「おヒサじゃーーん!!」
貴「じゃあ婆娑羅の目撃情報って...」
士「この婆娑羅か...?」
珠「さぁねー?あちきは知らないよ?」
貴「珠洲の他にも婆娑羅はいる?」
珠「いるいるぅ!神威!あともう2人いたんだけどあちきは名前知らなくって☆」
貴「ならそっちの可能性もあるね」
士「そうだな」
珠「そんなことよりっ...」
珠洲が私に近づいてきて士門に聞かれないように耳打ちする。
珠「隣の男の子は彼氏くんかなー?愛が溢れてんじゃーん!」
貴「ちょっ////やめてよ珠洲!違うから!」
珠「なぁ〜んだ。あちきは残念だよ」
いやいやそんなにガッカリされましても。
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shihi - ポワルンさん» ありがとうございますぅぅぅ!!!更新頑張ります_φ(・_・ (2017年4月9日 17時) (レス) id: 3a11f45539 (このIDを非表示/違反報告)
ポワルン - 続きがとても楽しみです!! (2017年4月9日 17時) (レス) id: 27d076c027 (このIDを非表示/違反報告)
shihi - 優(小5)さん» さて、どんな展開でしょうかっ笑笑 (2017年4月9日 13時) (レス) id: 3a11f45539 (このIDを非表示/違反報告)
優(小5)(プロフ) - これもう展開読めたわ…… (2017年4月9日 13時) (レス) id: beeccf3440 (このIDを非表示/違反報告)
shihi - 由良さん» リクにしてやろーかね笑笑 (2017年4月9日 9時) (レス) id: 3a11f45539 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:shihi | 作成日時:2017年3月30日 16時