伝えて、司 ページ17
貴女のことになると、私は周りが見えなくなってしまいます。
それは、貴女に出会ったあの日からずっと変わらぬ事実で、今だってそうです。
ずっとこうしたままでは、いずれお母さまかお父さまがお見えになられるかも知れません
それなのに、貴女から離れたくありません
( 司は、わがままです )
いつも甘えてばかりで、自分の言いたいことは口に出せませんし、男らしい面も見せられていません。
それでも、ついてきてくれる
いや、そばにいてくれる貴女を、私は世界一愛しています
「司くん」
「すみません、もう少しいいですか 」
「……うん」
儚げで麗しい、まるで桜のような貴女を、世界一。
伝えたいことは山ほどあります
したいことだってまだまだたくさん。
だけど、貴女には全てお見通しのような。
言葉にしなくても、伝わっている気がして。
だから、私はまた心で呟きます。
これからもそばにいてください、とだけ。
・
「じゃあ、気をつけて帰ってね」
「はい。本日はお邪魔しました」
「また来てね、いつでもまってるから」
「ありがとうございます、是非そうさせてください」
ガチャリ、扉が締まります。
温かい家庭から一変、急に寒い外に。
なんだか地獄にいるような気分です。
素敵なおうちでした。
素朴な、と言ったら失礼でしょうか。
人の、家族の温かみを感じられるような、そんな。
「司くんっ」
振り返ると、Aさんがすぐ後ろに。
彼女が吐く息は白くなっていました。
「はっ！私何か忘れ物……」
「ううん、違うの」
「そうですか、なら良かったです」
Aさんは、寒さのせいか、顔と鼻の頭を赤くしていました。
いちごのように綺麗なそれを、食べてしまいたいほど。
「忘れ物、というか……なんと言うか」
「？」
もじもじとした彼女は、少し俯いてから、パッと、視線を合わせます。
精一杯見上げるような表情、仕草に愛おしさを感じます
刹那、短いlipの音。
「きょ、今日はありがとう！おやすみなさい！」
そう言って彼女が駆けていった時の足音
熱を持つ唇
今日も、きっと明日も貴女には完敗です
・
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白井美琴 - あ…あのスイーツパーラーではなくたぶんフルーツパーラーだと思います。 (2017年6月25日 14時) (
レス) id: 6e14238389 (このIDを非表示/違反報告)
さくらもち。(プロフ) - コメ失礼しますっ!! この小説の司くんが可愛すぎて発狂しましたw 私、Knights箱推しで司くんが最推しキャラなのでこの小説を読めて嬉しいです♪♪ これからも頑張ってください、応援しています^^* (2017年1月19日 19時) (レス) id: 0cadb90d82 (このIDを非表示/違反報告)
椎橋(プロフ) - 紙降臨さん» はじめまして。司Ｐさんからのお褒めの言葉は嬉しいとともに安心します笑ご期待に添えるよう精進致します (2017年1月10日 21時) (レス) id: 1f1e07a7f0 (このIDを非表示/違反報告)
紙降臨(プロフ) - 初めまして！ かさくんをめっちゃ推してます（笑） 可愛いかさくんをありがとうございますっ！！ 続き楽しみにしてます！更新がんばってください！ (2016年12月30日 15時) (レス) id: 044dac5681 (このIDを非表示/違反報告)
椎橋(プロフ) - こっちのアカウントにお願いします…… (2016年12月29日 14時) (レス) id: 3bf451aec6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：椎橋 x他1人 | 作成日時：2016年11月1日 16時
