Peony 2 (ページ16)

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ym side

今日が退院前最後の検査。これを無事乗り越えれば俺はめでたく退院できる

慧｢…うん。特に問題はないかな｣

涼介｢じゃ、じゃあ、、、｣

慧｢山田。ここまでよく頑張ったね｣

涼介｢っ！！！！伊野尾ちゃん！！｣

俺が立ち上がって感動していると、伊野尾ちゃんの腕が伸びてきて

慧｢っ、やまだぁ、ほんと、ほんとうにがんばったなぁ｣

伊野尾ちゃんが泣いていた

涼介｢ちょ、伊野尾ちゃんくっつかないでよ！ほら泣き止んでよ｣

慧｢だってぇ、、ｸﾞｽｯ、俺感動して｣

今からこんなに泣いてて俺が退院する日大丈夫かよ伊野尾ちゃん

それから伊野尾ちゃんは暫く俺を抱きしめたまま涙を流していた

慧｢じゃあ、諸々退院の手続きはまた今度話すね｣

目を腫らした伊野尾ちゃんにそう言われるとなんだが笑いがこみ上げてくる

涼介｢はーもう退院なのかー早いね。伊野尾ちゃんとも会えなくなるね｣

慧｢退院しても定期検診ちゃんと来てよね。…俺が寂しい｣

涼介｢そっち！？俺の病院は心配じゃないの？｣

慧｢ちがっ、なんかあの。山田がお嫁に行っちゃう感じがして悲しいの

涼介｢てか俺男だし｣

やっぱ伊野尾ちゃんは適当だ。

…でも伊野尾ちゃんは父親みたいな存在だったことは認めるけど

医者という立場ではあったものの、長らく共に過した時間は長いので家族同然な気もする

慧｢あとで光とか大ちゃんにも挨拶行ってねー｣

診察室をあとにする

伊野尾ちゃんの反応を見て徐々に実感が湧いてくるそんな日だった

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