どうもこんにちは死神さん ページ8
yb×ym
「どうも、はじめまして。」
「死神です」
テンプレのようないつもの言葉を並べて自己紹介をする
いつもならここで混乱したり泣きわめいたり人間はするが、果たしてこいつはどんな反応を…
『死神?死神さんかぁ。ふふっ。よろしくね?』
…見当違い。こんな反応した奴は初めてだ
「驚かないのか?」
『んー?なんだろう、そろそろお迎えがくる頃かなーって思ってたの』
…なんでそんな優しい笑顔で笑えるんだよ。
もうすぐ死ぬんだぞ??
緊張感無さすぎだろ
『あ、俺の名前は…』
「お前のことは知ってる」
仕事をする前に配られるデータのおかげでこいつのパーソナルデータは全て把握している
山田涼介。15歳。7日後に持病の悪化により死亡
『そっかそっかぁ。もうすぐ死ぬんだ俺。結構頑張ったほうかな〜』
なんなんだコイツは。死への恐怖は全くないのか、?
「お前…怖くねぇの?」
『ん?死神さん優しそうだよ?』
「違う。死ぬことについてだ」
『怖くないよ?』
光の灯らぬ瞳で告げたコイツは心底不思議な奴だった
そしてそんな怖いこと言ったかと思えば鼻歌を歌って呑気に見える
やりづれぇ相手だ
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作者名:しぐれ | 作成日時:2021年4月17日 19時