天使は偽善者になれない/まふまふ ページ26
「ねぇ、まふくん」
彼の名を呼ぶと、洗い物をしていた手を止めて「ん？」とこちらを振り向いた。
「…ごめんね、いつも」
「何が。僕はそんなこと思ってないよ」
だからいつでも来ていいんだよ、と優しく笑うまふくん。
私はそれ以上何かを言うことはなく、まふくんの言葉に甘えた。
私の母親は所請毒親、というやつだ。
そう気づけたのは最近のこと。それまでは普通の家だと思っていた。
だから私が何か失敗する度に顔を真っ赤にさせて怒り狂うのも、私のやることなすこと全て否定するのも、「あんたなんか産まなきゃよかった」って言われるのも、それはつまり悪いのは彼女を怒らせる私であって、私がいい子にしていれば、母は私に優しくしてくれるに違いない、と信じて疑わなかった。
そういった思考が常に回っていたからか、私は常に人の顔色を気にして、気を遣いすぎて残ったものといえば疲労感だけ。
そんな私に手を差し伸べてくれたのは、彼だ。
私の親はおかしい、そんなの間違ってると真っ先に私ではなく親の方を否定した後、私にAは何も悪くない、などと、温かい言葉をかけてくれた。
それだけじゃない、彼は私に“逃げ場”を作ってくれた。
何もかも辛くてどうしようもない時、僕の家に来ていいよと、優しい声音で私を慰めた。
最初は、母がよく言っていたような“いい子”になって、母から褒めてもらいたかっただけ。
それがいつからか、その対象は母ではなくクラスの人達、そして私を取り巻く全ての人へと変わっていった。
私のことを必要としなかった母への寂しさを埋めるように、他人に自分の存在価値を求め、過剰に気を使って、それが逆によく思われなかったらしく、結局、誰も私を必要とはしなかった。
でも、まふくんだけは。
従兄弟の、まふくんだけは、違った。
私が気の利いたことを何も言わなくても、気の利いたことを何もしなくても、そのままの私で良いと言ってくれた。
そのままのAが好きだと、言ってくれた。
まふくんだけだ、私のことを好きになってくれたのは。
まふくんだけだ、私に優しくしてくれるのは。
どんなに学校での日々が辛くても、家での日々が苦しくても、まふくんが、慰めてくれる。
人の顔色に怯えてばかりのどうしようもないダメ人間の私のことを、まふくんだけは、見放さない。
なんて心地のいい事だろう。どんなに寄っかかっても倒れることなく支え続けてくれる人がいるって。
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可愛い後輩ちゃん - なるちゃんの口調そっくりすぎるwwwww🍥🍥 (2022年3月27日 13時) (
レス) id: 28b1a8c3b0 (このIDを非表示/違反報告)
りゅー - まふまふさんの監禁系お願いします！ (2022年2月13日 11時) (レス) @page25 id: 67f46d50a0 (このIDを非表示/違反報告)
月花月 - リクエストです、坂田さんの閉じ込める系お願いします (2020年7月6日 21時) (レス) id: fc0fb56c2a (このIDを非表示/違反報告)
蒼空@リス(プロフ) - いきなりですがリクエスト失礼します、志麻さんで服従系ヤンデレをお願いします！！ (2019年7月28日 6時) (レス) id: 9910aa95ba (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - きゃらめるさん» 承りました!!元々、まふまふさん視点は考えてはいたのですが、都合上、本編に載せることが出来なかったので、載せる機会を与えてくださりありがとうございます…!!のろのろ更新ですが、精一杯頑張りますので、宜しければまた見て下さると嬉しいです〜!! (2019年2月14日 0時) (レス) id: 54c8766224 (このIDを非表示/違反報告)
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