6/18(火) 放課後 ページ31
「A、今日部活無くなったんやけど一緒に帰らへんか？」
「コネシマくん、あー、ごめん今日はちょっと…」
放課後、鞄を持って教室を出ようとするとコネシマに声をかけられた。
普段は部活で忙しい彼が放課後何も無いというのは結構珍しく、何時もだったら断る事はないのだが、今日はそうもいかない。
「なんか用でもあるんか？」
「うん、実は─」
「A、ごめん待たせた！」
コネシマに事情を説明しようとすれば、一緒に帰れない原因の男がプリントの束を抱えて駆け寄ってくる。
「あれコネシマじゃん、部活に行かないのか？」
「今日は部活が無くなったからAと帰ろうと思ってんけど」
「え、あ、マジ？………うん、じゃあいいよA、コネシマと帰んなよ。俺1人頑張ってくるわ！」
コネシマの言葉を聞いて一瞬不安そうな顔を浮かべた彼だったが、右手を握りしめ力を込める。
「無理しなくていいよ。ごめんコネシマ君、らだおと生徒会室に行くって言う先約が入ってて」
「いいって、一緒に帰んなよ」
「どっちにせよ担任にも一緒に行けって言われてるんだから無視できないって」
先日のHRで出た意見を生徒会に提出するだけなのだが、この意見を出し合った時はまだらだおがいなかったので、念の為にとクラス委員長もついて行くようにと6限終わりに行ったトイレ前で担任に命じられたのだ。
つまり、委員長の仕事。好きでなった訳では無いが性格上、放置する事はできない。
申し訳ない、と再びコネシマに謝る。
一瞬だけ目を伏せた彼は、直ぐに視線を此方に戻して問いかけてきた。
「それ、俺も行ったらアカンの？」
「別に問題は無いよ。ただ、すぐ終わるのか長くかかるのかが分からないから帰るの遅くなるかもよ？」
「別にええよ。生徒会の奴らも知ってるのメンツばっかやし」
「やー、嬉しいよコネシマ…1人でも顔見知りがいるだけで心強い！」
コネシマの手を掴みブンブンと上下に揺するらだおを見て苦笑する。この前も同じ様な事を言っていた気がする。
「そうと決まれば行こうか」
「そうだな。コネシマ早く荷物持ってこいよ」
「おん、取ってくるわ！」
「コネシマくん、そんなに焦らなくても大丈夫だよ！」
ガシャガシャと大きな音を立てながら鞄に荷物を詰めていくコネシマに思わず笑ってしまう。
「せ、青春だ…」
「らだおには無かったものだねぇ」
「ちょっとA馬鹿にしすぎ？」
煽るように声を出した笑えば、頭に手刀が落ちてきた。
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美桜(プロフ) - こねまるさん» コメントありがとうございます。好みと言っていただけてとても感激です…！更新頻度が少し落ちていますが最後まで走り抜けたいと思ってるのでこれからもよろしくお願い致します。 (2021年2月11日 10時) (
レス) id: 370c9193fb (このIDを非表示/違反報告)
こねまる(プロフ) - 全てが好みすぎてやばいです…もう何回も読み返してます…!!この作品とっても大好きです! 無理せず更新頑張ってください!!! (2021年2月11日 1時) (レス) id: 02de4baf3e (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - アルみかんさん» 100票目ありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです！これからも精進していきますのでよろしくお願いいたします。 (2021年1月13日 20時) (レス) id: 370c9193fb (このIDを非表示/違反報告)
アルみかん(プロフ) - 100票目押させて頂きありがとうございます！これからもついて行きます！ (2021年1月12日 23時) (レス) id: 3b84e69a91 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - なコさん» コメントありがとうございます。題の乙ゲー感に気づいていただけて嬉しいです。そして、名前のご指摘ありがとうございます。私が気づけた範囲で修正させて頂きましたのでまだありましたら教えていただけると幸いです。これからもよろしくお願い致します。 (2021年1月5日 18時) (レス) id: 370c9193fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美桜 | 作成日時：2020年12月16日 18時
