6/5(水) 体育祭3 ページ22
雲ひとつ無い晴天と会場の熱気でまだ6月だと言うのに蒸し暑さを感じる。
先のチーノは惜しくも2位で、鬱やコネシマ、シャオロンに弄られて悔しそうに地団駄を踏んでいた。
「鬱は何に出るの？」
「俺は午後の障害物やで、ちなみにゾムがこの次の騎馬戦と200やな」
「あれ、コネシマくんもだよね」
「せやで、同じ時には走らんけど」
コネシマは200mとリレー、シャオロンは借り物とリレー、遥は騎馬戦だけで自分はリレーだけ。
基本的に応援に立つことのほうが多いため、皆の競技が見れる。
「お、3年の100m始まるで！エミさんとひとらん一緒に走るんけ」
「エミさん100なん？借り物とかの方が向いとるやろ」
気づけば2年の走りが終わっていて3年がトラックに並んでいた。思いの外がっしりとしたひとらんと思った通りにヒョロヒョロのエーミール。
スターターピストルが数回鳴ると遂に彼らの番になった。
「エミさん頑張れー！！」
「ひとらん1位狙ってけー！？」
やはりエーミールの足はそれほど早くはなかった。必死に食らいついたが結果は最下位。ひとらんは1位で同じクラスの彼らは点数的にはプラマイゼロと言ったところだろう。
「まあ得意不得意があるしね、エミ先輩も頑張ってたよ」
それから数組の3年が走り、お待ちかねの騎馬戦の時間になった。
インフィールド中央の競技場所へ移動すると遥が軽くストレッチをしていた。
「遥〜、応援してるよ！」
「A〜、優勝取ってくるから待ってて！」
「期待してるよ」
軽く元気付けて邪魔にならないように橋の方へ移動する。1年は男女ともに少しの譲り合いが見え、惜しくも同じ色の1-Dは3位という結果だった。
待ちに待った遥の出番。土台の女の子達はバスケ部で身長が高い。遥もそこそこの身長があるので他の組に比べて目線の位置が高い為に有利だ。
「勝てるかな」
「勝てるに決まっとるやろ！」
「お、始まんで！」
「遥ちゃんには悪いけどうちのクラスも負けてられへんわぁ」
流石に鬱は自分のクラスを応援しているが声を出すと言うよりは静かに見守っているだけのようだ。
橙、白、緑、と遥の手にハチマキが増えていく。
「残り青だけや！！」
「遥避けろ！取られるで！」
方向転換しようとした遥の頭に手が伸びる。
「やめ！！」
ﾋﾟｨｰｯと甲高い笛の音が鳴った。
「勝者、水色！」
身長の高さが功を奏した。
下から伸びた手から間一髪逃れ、伸ばした遥の右手には青いハチマキが握られていた。
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美桜(プロフ) - こねまるさん» コメントありがとうございます。好みと言っていただけてとても感激です…！更新頻度が少し落ちていますが最後まで走り抜けたいと思ってるのでこれからもよろしくお願い致します。 (2021年2月11日 10時) (
レス) id: 370c9193fb (このIDを非表示/違反報告)
こねまる(プロフ) - 全てが好みすぎてやばいです…もう何回も読み返してます…!!この作品とっても大好きです! 無理せず更新頑張ってください!!! (2021年2月11日 1時) (レス) id: 02de4baf3e (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - アルみかんさん» 100票目ありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです！これからも精進していきますのでよろしくお願いいたします。 (2021年1月13日 20時) (レス) id: 370c9193fb (このIDを非表示/違反報告)
アルみかん(プロフ) - 100票目押させて頂きありがとうございます！これからもついて行きます！ (2021年1月12日 23時) (レス) id: 3b84e69a91 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - なコさん» コメントありがとうございます。題の乙ゲー感に気づいていただけて嬉しいです。そして、名前のご指摘ありがとうございます。私が気づけた範囲で修正させて頂きましたのでまだありましたら教えていただけると幸いです。これからもよろしくお願い致します。 (2021年1月5日 18時) (レス) id: 370c9193fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美桜 | 作成日時：2020年12月16日 18時
