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わ、かっこよ、、、
思わず見惚れてしまったが、
はっ、となりぺこりと頭を下げた。
『こんにちは、生徒会副会長の相川です』
「おう、知ってる」
『え、知ってるの?』
咄嗟にそう聞き返してしまったが、
よくよく考えたら知らないわけがない。
よく全校集会で司会したりしてるし。
普通を崩さないために、上手くも下手でもない司会。
意外とあれを心がけるのは大変なのだ。
いや、今はそんな話をしに来たのではない。
部費だ、部費。
『あ、えっと、今年の部費を教えていただきたくて』
それを聞くと部長さんは、
ああ、というような顔になった。
「今年は1万4000円だな
きっちり分けられたぶん使ったから。」
おお、しっかりしてる部活動だな。
なかなかきっちりと
部費を使い切る部活は少ないのだが。
『ありがとうございます、助かります。』
ぺこっと頭をさげて生徒会室に戻ろうと思ったが、
ふと名前を聞いてなかったことに気がつく。
今後部長とは話し合いをすることも増えるだろうし、
聞いておいて損はない。
なんなら得しかない。
『あの、名前聞いてもいいですか?』
「ああ、三ツ谷隆だ、よろしくな」
『はい、よろしくお願いします。』
敬語に少し違和感があったのだろうか、
三ツ谷くんは考えるような顔をした。
「敬語、やめね?俺ら同級生だろ」
言われてみればそうだな。
言われるまで気がつかないほうが変なのか。
『そうだね、じゃあやめる』
それを聞くと、三ツ谷くんは笑った。
「おう」
実は、その笑顔に、
ドキッとしたのは秘密だ。
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作者名:時雨 | 作成日時:2021年8月16日 0時