【 反 応 集 】バ レ ー が 大 好 き な あ な た へ 。

Matsukawa Issei ページ12

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「はいチーズ」




部活が終わった後の帰り道。


ぱしゃり、とカメラのシャッター音が聞こえる。

右に振り向くと、花巻が及川と岩泉の写真を撮っている光景が見えた。




「うわウインクとかしてんじゃねえよイケメンが！！滅びろ！！！！」


「イケメンでごめんね！！！」


「うぜェクソ川」


「岩ちゃんひどいっ！！！！！！！」




岩泉と及川の攻防戦が始まる。

その光景をよそに、花巻がこちらへと近付いてきた。




「Aと松川も撮ってやろうか？」


『私はいいや』




教室にヘアブラシ置いてきちゃったし、と断る。


…折角彼氏と写真を撮るならもっとかわいい姿で撮りたいから。



そう思いながら花巻と一静の写真撮ってあげるよ、と提案すると嬉しそうな顔をする花巻。



青城の男子バレー部3年生はあまり写真を撮ることがないから嬉しいのだろう。




『はいチーズっ』




撮れた写真を一静たちに見せに行く。


すると、写真を見た花巻は呆れたように呟いた。




「いや松川真顔すぎな」


「心は笑ってるよ」


「いやどういうこと？」




写真に写るのは変顔でピースする花巻と超真顔の一静。


2人の表情が真顔すぎるのと会話が面白おかしくて、思わず笑ってしまった。



撮った写真をグループラインで共有し、それぞれの帰路へと分かれる。





「…ね、写真撮ろ」





…一静は写真撮るのが好きなタイプではないはずで、少し意外に感じた。


彼氏の頼みだし…いやでも髪ボサボサだしなぁ…と葛藤していると、全て見透かしているかのように笑った一静。




「髪がボサボサとか気にしてるんだろうけど、かわいいから大丈夫」




そう言われて思わず顔が赤くなる。


熱を冷ませようと冷えた左手を頰に当て、右手でスマホを取り出す。




『じゃあ撮るよ、』


「ん」


『はいチーズ』




ぱしゃ、と写真を一枚撮る。


撮れた写真を確認すると、




＿＿＿ふわ、と優しい笑みを浮かべた一静が写っていて頬が緩む。




『………好きだよ一静』


「…唐突だね。」




耳を少し赤く染めた彼。


珍しい表情を見てこっちまで照れてしまう。




「俺も好きだよ」




微笑まれながらそう言われ、強がってしまい『知ってる』と返した。


ぎゅっと私の手に握られたスマホに写るのは、さっき撮ったばかりのツーショット。





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