嫌な予感 ページ47
ab side
宮舘さんに慰められつつ、今は深澤さんに元気になってもらうことが先決と、俺も皆に交じって笑って見せる。
そうこうしているうちに、本当に気分も晴れてくるから不思議だ。
楽しい面会時間はすぐに終わり、看護師さんに促されて病室を出た俺たち。
一人また一人と帰り道が別れ、最後に残ったのは俺と目黒さん、そして岩本さんだった。
mg「深澤さんの手術、もうすぐですね」
iw「うん」
mg「大丈夫、なんですよね」
iw「当たり前だろ」
「櫻井先生もついてるから、安心して」
目黒さんが口にした不安に、岩本さんも俺も口では強がって見せるが、やはり絶対の自信はない。
お互いその雰囲気を察して、一気に気まずい空気が流れる。
ついさっきまであんなにガヤガヤと騒いでいたのが嘘のようで、でもまあこの3人じゃそんなに騒がしいことにはならないか、なんて妙に納得したりしながら、すっかり暗くなった道を歩く。
少し間があって、岩本さんが再び口を開いた。
iw「そう言えば、ラウールくんのことって未だに何にも掴めてないよな。せめて手術の前には一度会いたいなんてふっかが言ってたけど」
mg「やっぱそう思うよなぁ…俺たちも引き続き探してはいるんだけど、なかなか」
そう、深澤さんが挑むのは、いくら名医の櫻井先生と言えども難しい手術だ。
間違っても100％成功するなんて言えたもんじゃない。
深澤さんが再び死んでしまうなんて考えたくはないけれど、それでも、今みんなで会っておかなければ、「仲間」9人が揃うことはもう二度とないかもしれないのだ。
しかし、これに関し、俺の中には一つ嫌な予感があった。
「あの…こんなこと言うと元も子もないんだけど、ラウールくん、多分俺たちと会う気がないんじゃないかな」
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わかめ(プロフ) - chacoさん» コメントありがとうございます。そこまで言って頂けるとは…今心臓がものすごくバクバク鳴ってます！笑 引き続き楽しんでいただけたら嬉しいです。 (2020年6月10日 20時) (
レス) id: ebf6dbcbb7 (このIDを非表示/違反報告)
chaco(プロフ) - はじめまして、コメント失礼します。本当にこのお話が面白くて、書籍化して手元に置いておきたいくらい大好きです。毎日更新楽しみにしてます。これからも頑張ってください！ (2020年6月9日 22時) (レス) id: c6e12b87e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わかめ
| 作成日時：2020年6月3日 0時
